釧路市環境審議会(令和7年度第2回 令和7年11月12日開催)

ページ番号1018072 

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会議名

令和7年度第2回 釧路市環境審議会

開催日時及び場所

令和7年11月12日(水曜日)午前10時00分~午前11時20分
釧路市役所 防災庁舎5階 災害対策本部室

主な議題

1 報告事項
(1)釧路市生物多様性地域戦略の策定について
(2)釧路市自然と太陽光発電施設の調和に関する条例について
(3)釧路市・釧路町・釧路信用金庫によるデコ活の取組について
(4)清掃活動、ごみ減量、リサイクル等の取組について

2 その他

結果

1 報告事項
(1)質疑応答あり
(2)質疑応答あり
(3)質疑応答あり
(4)質疑応答なし

2 その他 質疑応答なし

発言要旨(報告事項)

報告事項(1)

(委 員)釧路市生物多様性地域戦略(以下「戦略」という。)の策定にあたっては、市が有している生物多様性や自然資本の内容を的確に把握・理解することが、今後のまちづくり・地域づくりにとって極めて重要である。また、生物多様性を社会経済の基盤と捉えるのであれば、本戦略は市全体のまちづくり施策とも十分に連携を図る必要があることから、庁内各課における生物多様性に対する理解の進捗状況や調整状況はどのようになっているか確認したい。
(事務局)理解は得られていると感じている。庁内各課が所管する既存の各種計画と整合性を図る必要があるため、関係各課と調整している。

(委 員)戦略の中で保全をメインとするエリアを提案しているが、そのエリアと狩猟についてはどのように整合性を図るのか。
(事務局)狩猟は鳥獣保護管理法に基づき行われており、保全対象エリアでのエゾシカ及びヒグマの捕獲を規制するものではない。

(委 員)報告事項(1)資料1-6の基本戦略2「(1)自然資源の活用」施策(2)に関し、観光業の推進が、なぜ自然にとって望ましい活用につながるのかが分かりにくいのではないか。
保護と利用の好循環という考え方自体は理解できるものの、観光業を単に推進するだけでは必ずしも好循環には繋がらず、生物多様性の保全を目的とする施策の中に、別の意図が紛れ込んでいるように見えてしまうのではないか。
2点目として、太陽光条例と地域戦略の関係性について議論されていないため、市民にとって分かりづらいのではないか。併せて、市として両者をどのような関係にあるものとして整理し、公表していくのか。
(事務局)基本戦略2において、施策(1)で農林水産業、施策(2)で観光業と言っているものはタイトルであり、この後ろに続く取り組みや行動目標、状態目標がある。これを農林水産業と観光業で書き分けたいことから項目を分けている。市は、国立公園やラムサール条約の理念に基づき、自然を保護しながら利活用しているということもあるため、施策(2)として独立させたが、記載内容は検討したい。
(事務局)太陽光条例については、従前から説明しているとおり、あくまで喫緊の課題である太陽光発電を主語としたものであり、それ以外の産業活動や開発行為や地域に寄せられている様々な声などを対象とした包括的な対応策となっていないものである。
本来は、地域全体を見据えた自然環境の保全という大きな枠組みとして、戦略を位置づけ、その下位に個別・具体の施策として太陽光条例等が位置づけられるのが望ましい流れであるものの、現状としては、太陽光発電に関する課題への対応が先行し、順序が逆転している状況にある。
また、戦略を策定・推進していく過程では、様々な調整事項が同時並行的に生じており、対応が難しい面もあるが、そうした点を整理しつつ、太陽光条例の位置づけについても、市民に分かりやすい形で示していきたい。
(委 員)事務局発言を補足すると、国立公園の取扱いについて、以前は「自然の保護」と「利用」を対立する概念として捉え、いわば天秤の両端のように表現していた時期もあったが、現在は、保護をベースとし、その保護された自然の利用が人を引き寄せて観光に繋がり、そこから生まれる経済活動が、地域の自然や、それを基盤とする社会・文化を将来に繋いでいく原動力になるという考え方に変わってきている。
また、太陽光条例と戦略との関係について、条例を議論していた1年ほど前にも「当面できること」と「長期的に取り組むこと」という整理があり、太陽光条例は、現に懸念されている自然環境への影響に対応するための、当面の制度的手当てである一方、財産権の問題もあり、地区を限定して建設を禁止することまではできない。したがって、「本当に守るべき場所」を保全していくには、次の段階の仕組みが必要である。具体的には、「どこが重要な区域かをスクリーニングし、将来的には国立公園の拡張などとも連携させていく枠組みが、生物多様性地域戦略である」という整理が市民にも理解しやすいのではないかと考えている。

(委 員)戦略案について、多くの市民は、生物多様性に対して特に思いはないと感じており、自分事として捉えるためには、目指すべき姿や2030年度までの目標などが非常に重要となる。戦略における「2030年度までの目標」は、解釈の幅が大きく、2030年時点で目標自体を後退させて評価することも可能になりかねないため、適切な検証が困難ではないか。このため、数値目標まで求めないまでも、現時点で、例えば5年後にどのような指標・方法で中間評価を行うのかをあらかじめ明確に定めるべきであり、場合によってはストレッチゴール(※目標設定において「少し手が届きそうで届かないような、挑戦的で高い目標」を指す。)の設定も検討すべきではないか。
(事務局)目標については、関係各課と調整しながら進める必要があるため、現時点では具体的な数値目標を示すことはできないものの、数値で表せるものについては数値で評価し、表せないものについては現在実施している活動の継続などで評価できる項目を原課で掲げているところ。次回の審議会では、これらの具体的な内容まで示したいと考えている。
また、市としては、戦略を多くの市民に理解いただき、取り組んでほしいと考えている。例えば、現在実施している生物多様性セミナーを来年度も継続するなど、戦略の浸透、普及啓発に努めていく。

(委 員)参考意見として、戦略の資料4では、保全対象の中でも特に重要なエリアは、自然公園法や鳥獣保護管理法などの法令に基づく保護区等の指定を検討すると理解したが、自然環境保全法や北海道自然環境等保全条例では、小規模な地域でも規制区域として指定することが可能であるため、これら法令も選択肢の一つとなればと思っている。

報告事項(2)

(委 員)情報として、大学の実証事業で営農型の垂直設置の太陽光発電が紹介されており、市としてこれらの設置の考えなどはあるか。
(事務局)様々な情報収集を行っている。市の産業振興部とも共有しながら研究していきたい。
 

報告事項(3)

(委 員)デコ活くしろ・企業向け脱炭素セミナーや、生物多様性セミナーに参加したが、参加回数を重ねることが大切だと感じた。その講演の中で、登壇企業が自社の脱炭素の取り組みによって経済性が高まり、利益にも寄与しているという好事例が発表されたことは、参加事業者にとって有意義な話である。今後も事例発表を継続することを期待する。

会議資料

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このページに関するお問い合わせ

市民環境部 環境保全課 環境管理係
〒085-8505 北海道釧路市黒金町7丁目5番地 釧路市役所本庁舎1階
電話:0154-31-4535 ファクス:0154-23-4651
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