予防接種の副反応

ページ番号1005112  更新日 2022年8月25日

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予防接種と聞くと副反応が心配と消極的な方もおられますが、現在、日本で使用しているワクチンは、副反応の頻度が少ないものです。
しかし、人間の体の性質は一人ひとり違いますから、副反応の出る人もいます。大切なことはお子さんの体のことをよくわかっているかかりつけの医師の診察を受け、よく相談して、納得してから予防接種を受けることです。

BCGの副反応

BCGは牛型結核菌を弱めた生ワクチンです。接種後10日頃から接種局所に赤いポツポツができ、一部に小さくうみをもったりします。この反応は接種後4週間頃に最も強くなりますが、その後は、かさぶたができて、接種後3ヵ月頃までには小さな傷あとが残るだけになります。これは異常反応ではなく、BCG接種により抵抗力(免疫)がついた証拠です。自然に治りますので、包帯をしたり、バンソウコウをはったりしないで、そのまま清潔に保ってください。
副反応としては、接種をした側のわきの下のリンパ節が腫れることがまれにあります。通常、放置して様子をみてもかまいませんが、時にただれたり、大変大きく腫れたり、まれに、化膿して自然に破れてうみがでることがあります。その場合には医師に相談してください。

コッホ現象

結核に感染したことがある人が、BCG接種を行うと、早期(多くは接種後3日以内)に接種した腕の場所が赤く腫れたりうみをもつことがあります(通常の経過よりも早く赤くなったりします)。これをコッホ現象とよびます。このような症状が見られた場合は医師の診察を受けてください。

四種混合(百日せき・ジフテリア・ポリオ・破傷風)の副反応

接種部位の発赤、腫脹(はれ)、疼痛、硬結(しこり)等や全身反応として発熱などを認めることがありますが、いずれも一過性で2~3日中に消失します。時に接種後数日を経過してから接種部位に反応を呈することがありますが、通常数日中に消失します。また、小さい硬結(しこり)が1ヵ月くらい残ることがあります。2回以上の被接種者には、ときによって著しい接種部位の反応を呈することがありますが、これも通常数日中に消失します。

不活化ポリオの副反応

発熱や接種したところが赤くなったり、腫れたりすることがありますが、これらの症状は通常数日で治ります。重い副反応はなくても、機嫌が悪くなったり、腫れが目立つときなどは医師にご相談ください。

麻しん(はしか)・風しん(三日ばしか)混合の副反応

主な副反応は、発熱(約20%)、発しん(約10%)です。その他にも接種直後から数日中に過敏症状と考えられる発熱、発しん、かゆみなどが出ることがありますが、これらの症状は通常1~3日で治ります。
ときに、接種部位の発赤、腫脹(はれ)、硬結(しこり)、リンパ節の腫脹(はれ)等の反応がみられることがありますが、いずれも軽症であり、ほとんどは数日中に自然に消失します。まれに生じる重い副反応としては、アナフィラキシー、血小板減少性紫斑病、脳炎、けいれんなどが報告されています。

ヒブの副反応

副反応としては、接種部位の発赤(44%程度)、腫脹(はれ)(19%程度)、硬結(しこり)(18%程度)、発熱(3%程度)などがみられます。副反応のほとんどは、接種後2日目までに出現し、数日で消失します。

小児用肺炎球菌の副反応

副反応としては、接種部位の紅斑(78%程度)、腫脹(はれ)・硬結(しこり)(70%程度)、発熱(20%程度)などがみられます。副反応のほとんどは接種後2日目までに出現し、数日で消失します。

二種混合(ジフテリア・破傷風)の副反応

二種混合接種の副反応は、局所の反応が最も多く、接種後7日までに約31.4%に発赤・腫脹(はれ)・硬結(しこり)がみられます。三種混合ワクチン接種後の副反応と同様に、局所反応は数日で自然に治りますが、硬結は縮小しながらも数ヵ月残ることがあります。

子宮頸がん予防ワクチンの副反応

腕の筋肉に注射するため、注射部位に痛みやかゆみ、赤く腫れたりすることがあります。
全身的な反応として、吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、腹痛、頭痛、疲労感などがあらわれることがあります。またごく稀に、持続的な疼痛が症状として現れることもあります。接種後このような症状が強く現れた場合は医師にご相談ください。

水痘の副反応

発熱や、接種したところが赤くなったり腫れたりすることがありますが、通常は数日で治ります。
ごく稀に、アナフィラキシーや急性血小板減少性紫斑病(100万人に1人程度)や、ワクチン接種後に帯状疱疹を生じることもあります。

日本脳炎ワクチンの副反応

発熱や、接種したところが赤くなったり腫れたりすることがありますが、通常は数日で治ります。
ごく稀に、アナフィラキシーや急性血小板減少性紫斑病、脳炎・脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病等を生じることがあります。

副反応が起こったら

予防接種の後、まれに副反応が起こることがあります。また、予防接種と同時に、ほかの感染症がたまたま重なって発症することがあります。予防接種を受けたあと、注射部位のひどい腫れ、発熱、ひきつけなどの症状があったら、接種医またはもよりの医療機関で必ず診察を受けてください。特に症状の強いときは、下記問合先へ連絡してください。

  1. 通常見られる反応
    ワクチンの種類によっても異なりますが、発熱、接種局所の発赤、腫脹(はれ)、硬結(しこり)、発しんなどが比較的高い頻度(数%から数十%)で認められることがあります。通常、数日以内に自然に改善するので心配は不要です。
  2. 重い副反応
    予防接種を受けたあと、接種局所のひどい腫れ、高熱、ひきつけなどの症状があったら、医師の診察を受けてください。
    お子さんの症状が予防接種後副反応報告基準に該当する場合は、医師から厚生労働省・市町村長へ副反応の報告がされます。
    ワクチンの種類によっては、極めてまれ(百万から数百万人に1人程度)に脳炎や神経障害などの重い副反応が生じることもあります。このような場合に、厚生労働大臣が予防接種法に基づく定期の予防接種によるものと認定した時は、予防接種法に基づく健康被害救済の給付の対象となります。

(参考)紛れ込み反応

予防接種を受けたしばらく後に、何らかの症状が出現すれば、予防接種が原因ではないかと疑われることがあります。しかし、よく検査をすると、たまたま同じ時期に発症した他の感染症などが原因であることが明らかになることもあります。これを「紛れ込み反応」と言います。

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