令和4年度第3回釧路地域協議会

ページ番号1011502  更新日 2023年3月29日

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日時・場所

日時 令和5年2月27日(月曜日) 10時00分から11時30分まで
場所 釧路市役所防災庁舎5階 災害対策本部室

内容

(1) 開会

(2) 議事
1.令和5年度予算について

  • 事務局より説明。
  • 委員から質問・意見等は次のとおり

【委員】
 防災に関しては、ようやくスタートしたなという印象。南海トラフ地震の被害が想定されている地域では、防災タワーを建設しているところが結構ある。釧路市の場合はタワーよりも施設の維持管理を含めると避難施設の建設という判断に至ったところと思う。
他にも星が浦や浜町、南浜町など避難が大変な地区はたくさんあると思うので、今回の避難施設建設をスタートとして、整備を引き続き頑張ってほしい。

【事務局】
 タワーの整備については管内自治体でも動きがあるが、釧路市としては普段使う施設が避難施設になっているということが重要と考え、複合施設の建設を進めることとした。
 避難困難地域の解消が最も重要であると認識しており、今後も引き続き対策を進めていきたい。

【委員】
 福祉分野においては、子どもの医療費無償化が予算化され、大きく拡充されたと思う。
 福祉制度の拡充は非常に大切だと思うが、管内町村を見ていると、福祉的な部分で人を呼び込む政策を行っている。釧路市はこれから人口減少に歯止めをかけなければならないという段階で、福祉も大事だが、働く場所や新しい産業も重要であると思う。どちらの取り組みを先にするかというのも難しいとは思うが、なかなかそういった施策が目につかない。新たな産業というのは一朝一夕では出てこないものだとは思うがこの辺の取り組みはどのようになっているのか知りたい。

【事務局】
 人口減少のカーブを緩やかにしていく対策では、子育て世代が経済的に自立し、安心して子どもを産み育てられる環境づくりを一つの考え方としている。雇用はかねてより重要であるという認識であり、令和5年度予算では、「2023(令和5)年度 当初予算(案)のポイント」の5ページから7ページで人の呼び込みと新産業の創出に関する取り組みを掲載している。
 新産業では、すでに実施中の海面養殖のほか、陸上養殖の実証実験も新たに始める。また、環境に関連して掲載しているブルーカーボン推進事業など、新たな視点でできる産業にも着手していく。
 民間団体への新産業創出に向けた補助や、中小企業小規模事業者の活性化の一助として、コロナ交付金で行ったビズサポ補助金を市の財源で令和5年度も引き続き実施していきたいと考えている。
 課題は様々あるが、丁寧に対応できるよう予算編成した。引き続き地域経済の活性化を図っていく。

【委員】
 福祉人材の確保についてはこれまでも触れたところであるが、令和5年度予算においてもかなり踏み込んで予算をつけていただいたと思っている。
 ただ、福祉の現場にいるものとしては、この1年さらに厳しさが増していると感じている。特に介護福祉士のような介護の現場で働く職員ばかりでなく、ケアマネジャー(介護支援専門員)についても、ケアマネの団体などの話によると市内資格試験の合格率が低いということもあり、なかなか増えていない状況にあると伺っている。社会福祉協議会でも2人欠員状態である。
 それぞれの事業所においても処遇改善に向けて必死に努力をしているが限界がある。資格受験者を増やす取り組みや、資格更新費用がかかるのでそれに対する支援など、ケアマネを増やす取り組みについて今後市の方でも検討をお願いしたい。
 また、現行の支援制度についてだいぶ周知していただいていると感じてはいるが、市の支援がわからないという声も聞くのできめ細かく周知をしていただきたい。

【事務局】
 令和4年度から実施している、介護人材確保支援、資格取得支援については令和5年度も引き続き取り組んでいく。現場ではケアマネの人材不足による苦労も聞いているところであることから重点的に支援していけるような取り組みを進めていきたい。
 周知に関しても、今後より一層周知をして皆さんに支援が届くよう進めていきたい。

【委員】
 自分自身障がいを持っており、やはり福祉の部分は気になる。介護人材育成には力を入れていただきたい。自分も家事援助でヘルパーに来てもらっていたが、事業所の人員不足やヘルパーの高齢化の影響により、事業者から高齢者の方々のケアを優先するため、障がい者福祉での利用を停止する旨の連絡を受けた。幸い、相談支援事業所が動いてくれ、運よく次の事業所が見つかったものの、高齢者の方々だけでなく、自分のように障がいを持っている人間もヘルパーの存在や介護の仕事をしている方々の助けがなければ生活が大変なことも多い。非常に切実な願い。

【事務局】
 介護人材に関しては、現場の厳しい状況もあると思う。少しずつだが解決に向けて取り組んでいく。

【委員】
 障がい者就労について、自分自身も就労継続支援A型事業所で働いている。障がい者工賃確保推進事業という部分を見て、市役所からも仕事をいただいたり支援してもらったりしているのはこの部分なのかなと思った。就労継続支援にはA型とB型がある。また、一般就労するための移行支援と一般就労した方々の定着支援といった支援の種類がある。特にA型の事業所では経営がうまく成り立たず閉鎖したり、多機能型に移行したり、B型に変更したりする事業所が少しずつ増えてきているように思う。自分の勤める事業所でも仕事がないため勤務時間調整の相談を受けることがある。
 少し配慮や支援が必要な部分はあるが、自分たちもやれることで社会に関わりたい。どこかで繋がりを持って一緒に仕事をしてくれる企業や市役所各課に仕事を提供していただけるとありがたい。

【事務局】
 工賃確保推進事業に関しては、市長が強い思いを持って進めていくべきだと言っており、事業化している。まだ足りない部分もあると思うが、障がい者の皆さんの社会参加、地域と繋がっていくための支援をさせていただきたいと考えている。

【委員】
 フリースクールにも関わっているので、教育の分野、学校適応対策推進事業に関して少し話したい。市にもいくつかフリースクールがある状況だと思う。利用状況は教育委員会で報告をあげてくれているが、利用している児童の様子を丁寧に聞いてくれる学校とそうでない学校があり、気になっている。
 忙しいとは思うが、その学校の生徒でもあるし、連携をとる意味でも民間のフリースクールも含めたネットワークを作り、学校に行けない子どもたちをより良い形で支えていける社会になればと思う。

【事務局】
 学校に適応できない子どもたちについては、様々な受け皿があり、市のほうで提供する教室もあるが、フリースクールを利用している児童もいる。自分に合ったところを選べるというのはあると思う。
 どこを利用しても大きなネットワークのなかで状況をきちんと把握して対応していくことが重要。
 学校適応対策について、釧路市は以前から力を入れているところであり、そういったネットワークもきちんと機能していくほうが良いと思う。ご意見は教育委員会へも伝える。

【委員】
 移住推進政策というのは難しいところがある。二地域居住に対する経済的援助などお金が伴う問題。力を入れている自治体はすごく予算を割いている。競争が激しく、その時の情勢にも左右されるので容易ではないと感じているし、財政の問題もあると思うが、この辺も考えていただければありがたい。

【事務局】
 移住定住の促進については、令和4年度から、東京・大阪でのフェアに参加する際、これまでシニア世代が多かったところから若い世代、働く世代の方にも来ていただけるように、市民協働推進課と商業労政課が一緒にフェアに参加し、その場で釧路での仕事についても相談できるようにした。フェアには相談しに来てくださる人数も多かったようで需要があると感じた。
 また、テレワーク、ワーケーションでも人を呼び込むきっかけを作っていきたいと考えている。
 移住定住に関しては直接的に支援する自治体もあるが、一時的なお金よりも、継続して暮らしていける環境をつくることが重要と考えている。

【委員】
 3月末からピーチ成田便が運休、関空便が夏期のみの運航と減便され危機感を感じている。先日出張で東京に行くと海外からのお客さんが増えている。ピーチもインバウンドを重視しているのかなと感じた。アフターコロナを見据えインバウンド誘客をどうするかそろそろ釧路市も考えていったほうが良いと思う。やはり海外からのお客さんのほうが、利益が出る。
 その一方で国内では、ピーチの釧路-関空間の運航により関西との交流が盛んだった。ピーチの減便により、国内交流が希薄になるのではという懸念がある。これに関して令和5年度予算ではアフターコロナを見据えた政策が少ないように感じた。こちらも検討していただければと思う。

【事務局】
 観光に関しては、コロナ前に戻っていく流れであるのは市としても認識している。特にインバウンドに関して、台湾などの観光客を中心に、まず来てもらえるようプロモーション予算をつけている。
 また、9月には欧米豪をターゲットとしたアドベンチャートラベルワールドサミットというのが北海道で開催される。ひがし北海道の自然を大きな魅力として世界中に発信できる機会。これを機に釧路に目を向けていただき、実際に来て体験してもらいたいと考えている。
 関西との交流に関して、以前も関西との直行便は安定せず季節運航となることがあった。季節運航ではあるが、関西が暑い時期に釧路は涼しいということを口コミで広めていただくなど、PRや関係人口創出のきっかけに出来ると考えている。関係人口、交流人口を増やす取り組みを行っていきたい。

【委員】
 飲食業などの知人が辞めたとか、事業承継ができず閉業するという暗いニュースばかり聞く。
 人口が減るのは仕事が無いということ。仕事を創出することで人を呼び込める。仕事を創出するのが行政や政治家の役割。いかに将来に希望を持てるまちにするか、それが我々大人の務めだと思う。
 周辺地域に比べ釧路には大学や短大、高専など高等教育機関が多く有利。その学生たちのうち、釧路で働きたいと思う人はどれだけいるのか。釧路に学びに来て、いいまちだと感じてくれれば、釧路に残ってくれるかもしれない。たとえ残らなくても、卒業後、全国各地でPRしてくれればよい。
 釧路の人が地域の産業を助けるという気持ちが無いと外から人は来ない。産業の振興、それに関連して中小企業への手厚い支援をお願いしたい。

【事務局】
 地元企業への就職者増加の取り組みとして奨学金返済支援制度、地元企業の魅力を情報発信できる制度を令和4年度から始めている。すぐに効果が見えるものではないと思うが、継続して取り組んでいきたい。当然、新産業創出に向けた取り組みも併せて進めていきたい。
 中小企業・小規模事業者の方々についてはこのコロナ禍や物価高騰で大変な思いをされていると思う。売上アップなどへの支援も引き続き取り組み、市民の皆さんが、経済が良くなってきたと実感できるようなところを目指していけたらと考えている。

【委員】
 どこに行っても人が足りないと聞く。これは働く人がいなくて人が足りないのか。頭数がいるけど働ける場所がマッチングしないのか、どちらなのか。女性求職者向けの就職マッチングという事業もあるようだが、この辺はどういう考えか。

【事務局】
 働きたいという方、働き手が欲しいという企業どちらもいるが、そこのマッチングがうまくいっていないという印象であり、この部分をうまく繋いでいけるような取り組みを進めたいという思いから女性求職者就労促進事業を拡充して予算付けしているところ。マッチングするところに課題があるという認識を持っている。

【委員】
 保育士、看護師などの有資格者は、昔、女性が多く担っていた分野。賃金の問題もあると思うが、生きる姿勢という意味合いで、小さいころからの教育も影響を与えるのではないか。
 男性の育児休暇は国が推奨しているが、実際は取得率が低いと聞く。これらはすべて関連しあっているのではないかと思う。今は男性も育児に関わる時代でそれがとても良い事という社会情勢になっているが、釧路市はまだ、男、女という分けが色濃く残っているように感じる。市だけの問題ではないが、男女平等参画の視点では育児休暇の推奨を推し進めていくのも良いのかなと思う。
 教育に関しても、地域で子育てを行うもの。読書活動を例にしても、子どもに読書をしろというのではなく、周りの大人が読書していると自然と読書する子になるように、大人たちや周りの環境は非常に影響力があると思う。教育委員会だけの問題ではない。自分は団塊の世代だが、その前の年代の人たちは非常に男性と女性の役割を固定化していて、それがまだ影響している。ここを変えていかないと多様性の時代に順応していけないと思う。

【事務局】
 育児休暇については市役所もまだまだ。正確な数字があるわけではないが、釧路市の産業構造は、どうしても製造業や建設業など現場を持っている企業が多く、なかなか育児休暇を取得しやすい仕組みになっていないというのが現実にあり、事務職場とは違う背景も特色としては少しあると思う。道内他市町村そんなに進んでいるわけではないので、働き方改革を含めさらに検討していかなければならない。民間企業においてもどうしたら取得しやすくなるか考えていく必要があると感じている。
 人材不足という点については、ホテルなどはこのコロナ禍で、会社として従業員に転職を勧めて、既に転職した方が戻ってこないという現状があると聞く。釧路の高等看護学院の生徒数を見ると相対的に人が減っているので資格職に関して言えば特に人材不足となっていると思う。市役所も新規採用で技術職が足りないという点で困っている。人口減少も要因ではあるが、資格職を目指す子どもたちをどうやって育てるかというところがこれからのカギとなると思う。

【委員】
 意見というほどではないが、防災に関して。南大通から釧路小学校へ避難する際は相生坂を通る。先日、雪が降った際、町内会の方が除雪してくれていたが、突っかかってしまって除雪機を通せず、男性2人がスコップを持ってきていろいろと対処してくれていた。町内会の方が一生懸命やってくれている。そういう冬期間の現実がある。冬や夜を想定しての避難訓練は良い試みだが、それをしっかりとやっていくためには教育同様に常日頃から地域を巻き込んで考えていくことが必要だと思う。

【事務局】
 坂の件については、津波が来る地域としてやはり坂の上に避難する必要があるので、道路、防災の関連部署には伝える。逃げ道をどう確保するのかというところは重要であるため地域も含めてしっかりと考えていくことが大事だと思う。
 義務教育学校に関連して教育委員会も地域の中に入っていっている。方針が固まった部分もあればこれから更に地域との協議を進めていく必要がある部分もあると思う。その中で、地域の皆さんから防災に関する視点での意見があるかもしれない。地域として子どもたちをどう育てていくかという視点と防災の視点、どちらもしっかりとやっていく。まずは坂の件については実態を含めて申し伝える。

【委員】
 地域住民の力はもっと引き出してよい。第一線の方が高齢化している。防災は、若手を地域活動に呼び寄せるきっかけになると思う。

【事務局】
 元町青年団では、若い人たちが町内活動を含めて地域活動を頑張っている。あのような活動がもっと他の地域にも広がっていけばと感じている。

2.市民意見提出手続(パブリックコメント)の実施状況について

  • 事務局より資料に基づき説明。
  • 委員から寄せられた質問・意見等は次のとおり

【委員】
 支所に関する案件が、意見が多数寄せられているようであるが、内容としてはどのような意見が多かったのか。何かに反映はされたのか。

【事務局】
 ほとんどが、単に「支所廃止に反対する」という意見であった。具体的な理由や、意見をいただいたものもある。意見をいただいた結果の公表という形で回答とし、12月議会で支所設置条例の改正ということで令和5年4月から廃止ということで可決したところ。

【委員】
 ほとんどの案件が意見ゼロだが、参考に、他町村のパブリックコメントでの意見提出率など把握していれば教えてほしい。

【事務局】
 他自治体の数字についてはおさえていない。

【委員】
以前も図書館に関する案件で意見が多かった。住民の関心事がよくわかる。そういう意味では意見がゼロというものは市民が市へ信任しているという解釈もできるかなと思う。住民の意思がわかるのでこのような制度はやはり必要だと思うし、健全な姿だと思う。

(3) その他

  • 全体を通して委員から寄せられた意見・質問

【委員】
 釧路市小中学校のあり方検討委員会の委員をやっていたが防災の観点は確かになかったと思った。新たに義務教育学校を作るにあたっての協議会が発足されるが、委員はどのようなメンバーが良いかという議論が中心だった。小中学校のあり方検討委員会は大きな方針を決めるというところが主で、今後新たな協議体の中で、防災含め、地域との関わりの観点でも協議されるのではないかと思う。

【委員】
 小学校は地域協同体の中心。義務教育学校ができることで地域協同体が覆っていく。その中に防災も入っていくかと思う。地域との話し合いをこれから教育委員会のほうでも続けていくと思うのでその中でそういう問題も入れていただければいいと思います。

【委員】
 この件については教育委員会にも伝えていただくということでお願いしたい。

【委員】
 ニュースにもなっているが、釧路市の精神科医が不足している状況。日赤病院では医師派遣が困難になったとのことで非常勤対応になり入院病棟も閉鎖になった。また、民間でやっていた先生も亡くなってしまった。現在釧路市内の精神科を受診できるところは、市立釧路総合病院や民間の病院、クリニックなどあるが、個人病院では先生が高齢のため閉院するという話も以前から出ている。
 これから精神科にかかりたいとなった時、今でさえ予約が半年後という状況。加えて認知症の方々への対応も必要とされ始めており、今は医師会で専門外の先生でなんとか診ようと頑張ってくれているそうだが、これから高齢化が進むと認知症の方々の対応ができる医師は必要となってくると思う。
 精神科だけでなく小児科も少ないという話も聞く。医療体制については対策を検討してほしい。
 精神科の医師がいないと手帳や年金の申請がすぐにできない。自分も帯広に通っている状況。本当は釧路で受診したい。

【委員】
 この意見は地域協議会の意見として、当然原課も知っていると思うが、改めて伝えていただきたい。

【事務局】
 精神科、小児科について、令和5年度の当初予算ではないので予算案のポイントには掲載されないが、制度として、小児科と精神科の開業支援を令和5年度から始めることになっている。
 医師が少ないというのは市としても認識し、新たに制度として支援することになっている。それでどの程度開業される方が出てくるかというのはなかなか見えない部分はあるが、市としても対策に動いている。

(4)閉会
 

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