2009年6月のどうぶつえん日記

ページ番号1001997  更新日 2022年8月25日

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文中の内容、リンク箇所など、掲載当時のままですので、現在に内容がそぐわないことや、リンク切れしている場合があります。

2009年6月26日(金曜日)

タンチョウのヒナ2羽を収容

6月18日午後4時ころ、別海町の農家から、スラリータンク(糞尿溜め)※にタンチョウが2羽落ちて首だけ出ている、どうしたらいいか、と連絡が入りました。
深さは3.5mあり、人が入ることはできないとのこと。

仕方ないので、だめかもしれないけれどロープをかけて引っ張りましょう。
死んだとしてもそれはそれで貴重な資料となりますからと、引き上げをお願いしました。

1時間後、「2羽とも引き上げました!」とうれしい電話。
ところがヒナも2羽いて、親はバケツの水を2杯ほどかけてやったらよろよろと立ち上がって歩いて行ってしまったのに、ヒナはうずくまったままピーピー鳴いている、親は戻って来そうもないというので、とりあえず1晩物置に泊めていただきました。

もしも翌朝、親が来るようであればそこで放してほしいとお願いしたのですが結局現れず、6月19日昼過ぎ、動物園に運び込まれました。
きれいに洗って乾かしてくださったので、においはほとんどありませんでした。

体重は2kgの「大ちゃん」と1.5kg「小ちゃん」(と勝手に呼んでいます)、孵化後1ヶ月くらいと思われます。
2日ほどしか孵化日は違わないのですが、一番大きさに差のつくころかもしれません。

別海では「小ちゃん」の方が元気がなかったそうですが、動物園ではヤチウグイを与えるとすぐに食べ、「大ちゃん」方がふらふらしていて心配しました。

夕方には「大ちゃん」も餌を食べるようになり、2羽で「ピョロロロ・・・」と満足そうに鳴いてくっついて座っていました。
1羽だとちょっとした物音にも敏感に反応して落ち着かないのですが、2羽いると安心するのでしょう、飼育する側もとても楽です。

今後は人馴れしないよう非公開で飼育しますのでみなさまに見ていただくことはできませんが、先には足環を付けて野外に戻しますので、そのときはあらためてお知らせします。

写真は別海町の岡井獣医師さんが撮影してくださったものです。

写真:スラリータンク
(1)落ちたスラリータンク(縁が地面と同じ高さ)

写真:助け出されたヒナ
(2)助け出された糞尿まみれのヒナ

写真:採食中の2羽
(3)収容後採食中の2羽(6月21日)

※ 家畜排せつ物の河川への流出や地下水への浸透を防ぐための保管施設で、平成11年(1999年)に基準が定められました。

2004年にスラリータンクに落下したタンチョウが初めて収容され(このタンチョウは2才のメスで無事放鳥され、3年後にはヒナ連れで観察された)、これまでにわかっているだけで5羽が転落、1羽が死亡しています。

2009年6月17日(水曜日)

アメリカバイソンの飼育担当者からある日の出来事を日記にしてくれましたので紹介します
ポロロに誕生日プレゼント!!

ポロロ・ビフォーアフター

ポロロはアメリカバイソンのポポの娘です。
ポロロが変身した訳ではなく、命名の看板を変えたのです。
以前のものは2003年の8月に作られ古くなってきているため、命名者の方に申し訳なく思い、立体的に看板を作り変えようと考えました。
そして、ポロロの誕生日5月23日にイメージが浮かびました。
少々時間はかかったけれど、6歳を迎えたポポロにプレゼントができたかな?と思いました。

写真:新しくなったポロロの看板


ご来園の際、ひときわ目立つ命名看板にご注目していただき、ポロロという名前を覚えていただけるとありがたいです。
ポロロは向って右側の角がない方なので、簡単に見分けられると思います。

写真:ポロロ


先生の作業奮闘の様子を日記にしてくれました!!ご覧下さい。

2009年6月12日(金曜日)

みなさん、こんにちは。
本職は小学校の教員ですが、1年間動物園で長期研修ができるという機会をいただき、4月から勤務しているサイトウです。
こちらでは、飼育作業をはじめとした動物園のいろいろな業務を体験しています。
なれない作業で、ご迷惑をかけながら…。その様子をご紹介します。

これは、ある日のフライングケージ内の砂入れの作業です。
水鳥たちが頻繁に行き来すると、どうしても水のまわりの砂が汚れてきてしまいます。
そこで、定期的に新しい砂を入れ、きれいな状態に保つ作業をしなければならないのだそうです。

写真:砂入れの作業の様子1


(1)トラックの荷台に積まれた砂の山を崩しながら、「ネコ」に砂を入れてケージの中に運んで…。

写真:砂入れの作業の様子2


(2)汚れた砂をとりのぞいて…

写真:砂入れの作業の様子3


(3)新しい砂を入れる!!

写真:砂入れの作業の様子4


(4)できあがり!!

この作業をくり返す!!!
説明すると簡単ですが、実際に作業をしてみると大変、大変!
汗をたっぷりかきました。担当の飼育員さんは、砂が山盛りに積まれた重たいネコをスイスイと運びます。
すごいパワーでびっくりします。
このように動物園では、動物たちが快適に暮らせるように、お客さんが気持ちよく動物を観察できるように、飼育員さんたちはいろいろな作業を行なっています。
動物園に遊びにきたときは、動物だけでなく、ぜひ、園内のいろいろなところを見てみてくださいね。

2009年6月12日(金曜日)

原稿を打ち込んでいるたった今、左の席から、叫び声が聞こえました。

「あー!うんこ採るの忘れたーー!!」

キリンの便のデータ調査に協力すべく30日連続で採取中だったんですが、今日で途切れたようです。
と思ったら、「この間も1日採るのを忘れてたし、いいっしょ」って言ってました。

はい、たまに影です。

ニュースにも記載されていますが、ワモンアザラシがおたる水族館に旅立ちました。

写真:見送りする様子


みんなで見送りです。真ん中で覗き込んでいる緑色の服の人は園長です。
で、いつの間にか園長が命名していたようで「わっと」くんという名前だった事実をこの時知りました。

おたる水族館に到着した時の様子は、以下のおたる水族館公式ブログ「ちょいネタ」をご覧下さい。

こちらもニュースに記載されていますがグラントシマウマもやってきました。
シマウマサイズの動物搬入は、そうそうありませんので、その時の様子なんかを。
(この前、デナリが来たばかりですけどね)

動物と動物舎によって、搬入方法が変わりますが、今回は観覧通路側から運動場にクレーンで吊り下げるところから始まりました。

写真:グラントシマウマの搬入の様子1


そして・・・

写真:グラントシマウマの搬入の様子2


下に木を敷いて、鉄管を置き、その上に輸送箱を置いて、押す、押す、押す。
いわゆる、コロで移動です。

板の枚数も鉄棒の本数も限られていますから、なくなる前に、わたわたっと前方へ運んで、また押しての繰り返し。

影が小さいころに絵本で読んだ、エジプトにあるピラミッドの石を運んだのと同じやり方です。
今は21世紀ですけどね。

おとなしいグラントシマウマで、拍子抜けするほどすんなりと動物舎に入ってくれました。

写真:グラントシマウマの搬入の様子3


戻るときも、当然、コロで。

シマウマは神経質な動物ですので、当園での環境に慣れてから公開となります。
元々いる、チャップマンシマウマにも慣れてもらわなければなりませんからね、

ゼニガタアザラシの飼育担当者からある日の出来事を日記にしてくれましたので紹介します。生きてるの・・・!?

2009年6月11日(木曜日)

ドキドキする瞬間

いつも朝1番に動物達の様子を確認しに行くのですが朝の園内はとても静かでゼニガタアザラシなんかはまだウトウトしている事が多いんです。
アザラシは鼻先だけを水面に出して寝てたり水底に沈んだまま寝てたりしてます。
鼻先を出して呼吸している個体はいいんですが水底に沈んで動かないアザラシには目線が釘付けなります。
当然ながら苦しくなれば水面に浮かんで来て呼吸をするんですが待っているとこれがなかなか…
まったく動きもないまま2~3分も経つとなんか心配になってきて声をかけたくなってきます。
水中では聞こえるはずもないのですが。
浮かんで来るとホッとして次の動物を見に行くのでした。

写真:ゼニガタアザラシ
ちゃんと起きてますよ!!

2009年6月2日(火曜日)

ニホンザルに新芽の出た柳を入れました

今年になって初めて新芽の出た柳を入れてやりました。
以前までは昨年に取った柳だけだったので、さほど喜びませんでしたがさすがに新芽というだけあってサルたちは大喜びです!
ボスザルが中央に陣取って夢中になって食べていて他のサルがそばへ行こうとするとかなりの剣幕で追払います。

写真:ボスザル(中央)


時折、昨年産まれの子ザルが柳の枝の細い所まで上がっている様子が見られます。

写真:木登りする子ザル


やっぱりサルって木に登るんだなと思いました!
柳は毎日入れる予定です。

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