2011年1月のどうぶつえん日記

ページ番号1001976  更新日 2022年8月25日

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2011年1月31日

写真:エゾクロテン


写真の動物はエゾクロテン。北海道ゾーンのエゾヒグマ舎の隣に展示されています。名前を「てんてん」と言います。クロテンという名前ですが、北海道に生息するエゾクロテンはご覧のとおり黒くありません。毛皮を目的に乱獲が進んだため、一時は絶滅寸前まで減少しましたが、大正時代に禁猟になりました。しかし、現在でも準絶滅危惧種に指定されている希少動物であります。

野生では果実も食べますが、ネズミなどの小動物を捕食する優秀なハンターです。

昼夜を問わずに活動しますが、てんてんの場合、昼間はほとんど動物舎の中に設けられた木の洞に入っています。中の様子が見える木の扉がありますので、そーっと覗いて見てください。丸くて愛らしい瞳と目が合うと思いますよ。

A.Y

2011年1月16日

写真:エゾフクロウ1


写真:エゾフクロウ2


静かに雪が降り積もる、すっかり日も暮れた動物園を、一人寂しく病院へ向かっていました。

ふれあい動物園を過ぎて裏手へまわったところ、暗闇の中を白く大きな影がかすめました。あわてて車を停めて見たら、なんと『野生』のエゾフクロウ!!

フクロウが止まった木にギリギリ近くまで車を寄せてみました。

笹やぶの中から時折カサコソ音が聞こえます。

エゾフクロウはその方向をじっと眺めて耳をすませているように見えます。

獲物のネズミがいるのかもしれません。

しばらく狙っていましたが、しつこいカメラ撮影に嫌気がさしたようで、チラッとこちらを見ると遠くへ飛んで行ってしまいました。

狩りの邪魔をしてしまってごめんなさい。ふくろうの森にはたくさんエゾフクロウがいますが、野生のエゾフクロウを動物園で間近に見る機会はそんなにないので許してくださいね。

皆さんも動物園で展示動物だけではなく、野生動物にも出会えるかもしれませんよ。

S.I.

2011年1月14日

写真:フクロウ1
キンメフクロウ

写真:フクロウ2
コミミズク

北海道ゾーンの中、エゾヒグマ舎のとなりにふくろうの森があります。2005年に完成した当園自慢の施設です。

北海道で見られるフクロウのうち、エゾフクロウ・シロフクロウ・コミミズク・オオコノハズク・ワシミミズク・キンメフクロウの6種類がおりましたが、この内のキンメフクロウが1月10日に死亡いたしました。2000年に保護されて動物園に来たメスの個体です。環境省の絶滅危惧種に指定されている大変貴重な鳥であり、とても残念です。当園のキンメフクロウは1羽のみですので、これで当園にいるフクロウはシマフクロウを入れて6種類となりました。

一方、マスコミにも取り上げられた「コミタン」でおなじみのコミミズクですが、年末に保護されてきた個体が新たにふくろうの森に加わっており、合計5羽のコミミズクを見ることができます。

さて、「コミタン」ですが、飛行訓練の模様をフライトガイドとしていよいよ一般公開することとなりました。詳しい内容は動物園からのお知らせをご覧ください。野生のフクロウの飛行の様子を見るチャンスです。一見の価値ありですよ!

A.Y

2011年1月6日

2011年新春の動物たち(山口園長のつぶやき日記)

みなさま明けましておめでとうございます。

1月3日、新年開園日恒例の干支(えと)卯年にちなんだ『ウサギスペシャル?トーク』を子ども動物園で、園長と深澤業務主任と掛け合いの形で行いました。

案外と知らないウサギのガイドに、お越しいただいたお客様が関心を示し喜ぶ姿に、逆に感激してしまいました。耳が垂れているウサギでおなじみの「ロップイヤー」という種類の説明では、当園の「カイウサギ」で似た姿のウサギを例に指差すと、しっかり耳が立っていて、「あれっ?」と参加者の声、「午後になると垂れるんです!」と切り返し、笑いの中、和やかな新春ガイドになりました。

昨年3月1日生まれのボルネオオランウータンの子「ひな」は、私たち人間の手で育てていますが、1,480グラムの体重は間もなく7,000グラムを超え、離乳時期を迎えていろいろなしぐさを見せ、その成長ぶりは毎日午後12時から2時までご覧いただけます。

動物園ホームページ「ボルネオオランウータンひなちゃんのページ」で、成長ぶりを実感ください。

道内4園で連携して取り組みを続けるホッキョクグマの繁殖では、11月4日から産室に移動して準備を進めていたクルミ(14歳)は、暗視カメラの24時間観察データや岐阜大のご協力で行ってきている糞中の性ステロイドホルモン計測データの解析など総合的に判断し、「今期出産に至らず」と苦渋の判断をしました。「クルミ」にとって産室移動に伴う絶食期間は52日間にわたり、改めて過酷で繁殖というものは難しいものと感じました。

道内では札幌市円山動物園の「ララ」が1頭出産の報告もされていまして、残る旭山動物園のルルに期待がかかりますが、皆様には道内4園の取り組み結果を総括して、「クルミ」の今後の繁殖計画をお示ししていきたいと考えています。

もうすぐ、策定中の「釧路市動物園基本計画」に対する市民意見の公募が始まります。

『いのちとふれあい いのちをつむぐ』を基本理念として、向こう20年にわたる動物園の姿や目指すところを3つの目標と9つの基本方針でお示しするものです。

動物たちの「いのちのつながり」をとおして、多様な自然環境と保全の大切さを伝える動物園、広い敷地や自然環境を最大限に生かした動物園、感動と発見のある動物園を目指します。これからの釧路市動物園像にふるって皆様のご意見をお寄せください。

今年もさまざまな機会をとらえ、動物たちのこと発信してまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

写真:ウサギ
ロップイヤー風カイウサギ

このページに関するお問い合わせ

生涯学習部 動物園 管理飼育展示担当
〒085-0204 北海道釧路市阿寒町下仁々志別11番 釧路市動物園
電話:0154-56-2121 ファクス:0154-56-2140
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