2010年5月のどうぶつえん日記

ページ番号1001985  更新日 2022年10月6日

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2010年5月30日

それでも戦う (タンチョウ ドウエム子)

野イチゴの花も咲き、釧路も、ようやく暖かな春の到来です。
木立からはウグイスのさえずりが聞こえます。
草原の空には美しい声でなくノビタキが舞い、ふと目を湿地に移すと、ベニマシコのあでやかな姿が・・・。

写真:タンチョウのヒナの様子(5月30日)1


ドウエム子は、今日、はじめての外の散歩。
今朝は、ちょっとだけ外に出ました。
あまりにも天気よが良いので、お昼は少し遠出。

写真:タンチョウのヒナの様子(5月30日)2


外に出ると、オオワシがケージの中で騒いでいます。
とても怖がりのドウエム子は、いつもと違ってぴったりと育ての親について来ます。
しかし、親が立ち止まると、相変わらず長靴に戦いを挑んできます。

わずか30分ほどの散歩でしたが、部屋に戻ったドウエム子はとても疲れたのか、ベッドの上でぐっすりとお昼寝しました。

写真:タンチョウのヒナの様子(5月30日)3


ところで、エクは?
昼の散歩はどうしても行きたくないと、砂場から出ようとしませんでした。
もちろん、今日も砂場でダンスしました。

2010年5月29日

カエル 帰る

写真:オタマジャクシを池に戻す様子


今日、とてもすばらしいよい天気。
草原の緑もまぶしく、木々の新芽がすがすがしい。
こずえにはアオジがさえずり、奥からはオオハクチョウの鳴く声が・・。

ここは北海道ゾーン。
卵から大事に育ててもらった、大人になりかけのオタマジャクシが、池に戻りました。
みんな元気に水の中を泳いで行きました。

5月1日に実施した、カエルかえる・かんガエルというイベントで採取したカエルの卵が、成長して動物園に帰ってきたのです。

元気に育ててくださって、どうもありがとうございました。

2010年5月28日

久々の散歩 (タンチョウ)

写真:ヒナの様子(5月28日)1


久々の雨上がり。

セイヨウタンポポが咲く中、エクは久々に散歩に出かけました。

いろんなものがわかり始めたエクは、オオワシにビビったり、シマフクロウを怖がったり、道路を走るトラックを見て走って逃げたり・・。

育ての親(人)なんか無視。
親はあわてて、タンチョウの親の真似して、グルルルと声をかけ、走って逃げようとするエクを引きとめました。

でも、部屋に戻れば、わが天下。今日もダンスをします。

写真:ヒナの様子(5月28日)2


ドウエム子もすっかり大きくなりました。
ベッドがだんだん小さくなります。

2010年5月28日

シマフクロウのヒナ、順調です!

写真:シマフクロウのヒナ
巣穴から顔を覗かせるシマフクロウヒナ

3月11日から抱卵していた2つの卵が、4月18日に監視中のビデオにて2羽のヒナの孵化を確認しました。
2羽の孵化は当園にとって14年ぶりのことであります。
孵化しと時は60グラム程であった体重も、大きさに差はありますが2羽とも順調に成長して1ヶ月を過ぎ1,300グラムほどまでになり、巣から顔が見えるほどになりました。
親も巣にはあまり戻らずにヒナにエサを運ぶ程度で、この様子はとりみロッヂのモニターで、リアルタイムの映像を見る事ができます。
当園にお越しの際は、ヒナの成長を観察してみて下さい。
6月の中旬には巣立ちの時期となるので、2羽とも元気に羽ばたいてほしいものです。

2010年5月26日

小型恐竜 グルス ヤポネンシス(Grus japonensis)。

写真:エクの様子(5月26日)


エクはずいぶんおおきくなりました。足ばかりが目立ちます。

背の高さは68cm。
股下35cm。
5月24日の身長が63cmで、股下31cmだったので、1日2.5cmも身長が伸び、そのほとんどが足の成長だということがわかります。

近づいてくる姿は、まさに恐竜。翼の退化した親指の部分には、爪が残っています。

爪はいずれ抜け落ちますが、鳥が恐竜の子孫であるとの説は、本当だと実感する毎日です。

写真:ドウエム子とエク(5月26日)


ドウエム子も440gにまで大きくなりましたが、エクがとても大きいので、小さく見えます。

2010年5月25日

なくなった卵歯 (タンチョウ)

写真:エクの様子(5月25日)


今朝、ふとエクの顔をみると、くちばしの先がすっきりとしています。

よく見ると、卵歯がなくなっていました。

写真:エクのダンス(5月25日)


さて、今日もエクは盛んにダンスしました。
翼を広げてくるっとまわったりジャンプしたり、走ったり・・。

身長も63cmほど、股下は31cmくらいで、大きな足指が目立ちます。

2010年5月21日

ダンス、ダンス、ダンス(タンチョウ)

写真:エクの様子(5月21日)


エクは枯れた葉や石をくわえて興奮。翼を広げてジャンプしたり、くるくると回ったり。

エクはずいぶん大きくなりました。
首を伸ばした時の身長は約60cm。
今日の体重は940g。
食欲も旺盛です。太りすぎないように、食べる量を調整しないと・・。

写真:エクの卵歯(5月21日)


くちばしの先には、卵を割って出る時に使った卵歯(らんし)がまだ残っています。

2010年5月19日(水曜日)

戦うタンチョウのヒナの身長測定

写真:タンチョウの様子(5月19日)1


今日、ドウエム子の身長を測りました。とは言っても、ドウエム子がメジャーに戦いを挑む時に、横から目測で数字を読んだだけです。
ちなみに体重は255g。

写真:タンチョウの様子(5月19日)2


ドウエム子は、くちばしで長靴の紐にも戦いを挑んできました。

2010年5月18日(火曜日)

鶴担当より、タンチョウのヒナの様子をお伝えします。

5月17日

写真:タンチョウのヒナの様子(5月18日)1
坂道をよっこらしょ

写真:タンチョウのヒナの様子(5月18日)2
ストローのおもちゃ

今日はエクの初散歩の日。
育ての親にくっついての坂登り訓練。
まわりにはいろんな生き物がいて、緊張の連続です。
エクはちょっと神経質。
ストレスがたまると足の指を噛んで、血が出ることもしばしば。
そこで、ストローのおもちゃをつくりました。

5月18日

写真:タンチョウのヒナの様子(5月18日)3


初対面。早朝、とてもさわやかな天気なので、開園前に散歩に行きました。
非公開施設で飼育しているタンチョウに初対面して、エクはとても緊張しました。

2010年5月17日(月曜日)

ペンギンベビーズ育ち盛り

写真:フンボルトペンギンのヒナ1
体重測定前のフンボルトペンギンのヒナの写真

写真:フンボルトペンギンのヒナ2
体重測定の様子

フンボルトペンギンのヒナが29年ぶりに生まれましたが、順調に育っています。
今回の繁殖は3ペアで計6個の産卵があり、4羽がふ化し、3羽が生育中です。
その3羽の体重測定を行いました!
さて、何グラムあるかな?

  1. まず、巣箱にいる親は外に出します。(親は子を守ろうと攻撃的になり、作業の邪魔ですからね・・・)
  2. 次に、ハカリとざるを用意します。(ざるがポイントです!体が安定しますので)
  3. ヒナを取り出します。(一丁前に手を突付きにきます・・・全然痛くないけど)
  4. ざるに乗せ、ざるごと重さをはかり、ざるの重さを引くと体重ですね。(当たり前ですが・・・)
  5. 写真を撮って終了!(ギャラリーが大勢。見られてラッキー?)

体重は以下のとおりです

 

ふ化日

4月23日計測

5月6日計測

5月13日計測

ヒナ1

4月12日

360g

1260g

1750g

ヒナ2

4月13日

310g

1170g

1700g

ヒナ3

4月23日

-

260g

620g

まだ性別もわからず名前も有りませんが、どんどん大きくなっています。
もうじき巣箱を出入りすると思われ、かわいい姿を見せることでしょう。
生後70日ころヒナの綿毛が抜けて生え変わり水に入れるようになりますよ。
成長をお楽しみに!

2010年5月17日(月曜日)

タンチョウはいま、産卵と子育ての季節を迎えております。
釧路市丹頂鶴自然公園のページでもお伝えしておりますが、当園にもタンチョウの動きがありますので、鶴担当よりこの場を借りてお伝えします。

タンチョウの卵とヒナがやってきた

写真:タンチョウの卵(4月29日)
エク嘴打ち

今年、動物園に野生のタンチョウの卵がやってきました。
そして、鶴公園からは動けずに巣の近くにうずくまっていたヒナも。

今年の4月6日、環境省職員が水没寸前のタンチョウの巣から救い出した1個の卵が、釧路市動物園にやってきました。
そこで、この卵を動物園のふ卵器で暖め、丹頂鶴自然公園(鶴公園)のつがいに子育てしてもらうことにしました。
いつ産まれたかわからないこの卵の様子を見ながら、卵を産んだものの受精していなかったタンチョウの中で、子育て経験の豊かなつがいに、この卵を託す予定でした。
しかし、つがい選びや戻すタイミング、さらにあいにくの天候不順のため、タンチョウに託す前にふ化が始まってしまいました(4月29日)。
4月30日に生まれたときの体重はなんと154gの、とても大きなヒナです。
このヒナを人の手で育てることになりました。

写真:エクの様子(5月1日)
5月1日エク(給餌)

5月4日

写真:エクの様子(5月4日)
エク魚とり

名前をエクとしました。
応急的に育すう器に見立てたふ卵器から育すう部屋に移しました。
すぐに場所もなれ、床に敷いたタオルをくわえて引っ張ったりと、いたずらも始めました。
小魚も餌入れから捕まえることもできるようになりました。

5月5日

写真:ヒナの様子(5月5日)
5月5日エク

初めてのお外。
周りをきょろきょろしながら、目の前にある枯葉をくわえて振り回すエクです。

5月8日

写真:ヒナの様子(5月8日)
5月8日エク

動きも活発になったエク。翼を広げて走り回ります。
このころから、大人のタンチョウで見られるダンスに似た行動でした。

5月9日

写真:ヒナの様子(5月9日)1
5月9日ドウエム子の保護時

釧路市丹頂鶴自然公園から「2羽生まれているはずのヒナが1羽しか見えない」と連絡がありました。
あわてて巣のあったところに行ってみると、大きな声で鳴いているヒナがうずくまっていました。
親に戻そうとしましたが、ダメでした。
ヒナも寒さでぐったりとしてきました。
このため、このヒナも人の手で育てることにしました。
名前はまだ付いていませんが、ここではドウサンとエムコの子供なので、ドウエム子と仮に呼んでおきます。 

写真:ヒナの様子(5月9日)2
5月9日ぐったりしたドウエム子

5月10日

ドウエム子はどうしても餌を食べてくれません。
時折思いついたように食べるのですが・・。
このままでは、衰弱してしまいます。どうしようー。

5月11日

写真:ヒナの様子(5月11日)
5月11日エク足治療

エクの左足の中指が内側に曲がってきました。
指曲がりを矯正するために、獣医さんがストローを使って治してくれました。
ドウエム子はようやく立って歩けるようになりました。
しかし食べない!!

5月12日

写真:ヒナの様子(5月12日)
5月12日ドウエム(ベッド)

ドウエム子はどうしても食べません。
困った!
夕方、育すう部屋の準備が整いました。
さっそく引っ越し。
さぁてどうでしょう。
今まで食べなかったドウエム子は、急に皿から自分で拾って食べ物を飲み込みはじめました。
部屋も気に入ってくれたのか、タンチョウの模型と一緒に、ベッドの上でぐっすり。

5月13日

写真:ヒナの様子(5月13日)
5月13日初対面

今日はまぁまぁの天候。
エクはそとに出たいと騒ぐので、部屋掃除の間、ちょっと砂場で冒険してもらいましょう。
すると、ドウエム子も騒ぎ出しました。
「それでは」と掃除をやめて、エクとドウエム子の初対面させることにしました。
初めのころは、お互いに怖がっていましたが、慣れてくるとエクはドウエム子に近づいていきました。

5月15日

写真:ヒナの様子(5月15日)
5月15日エク

15日齢のエク。
ずいぶん大きくなりました。
おおよその身長は48cmです。
体重は約600g。
足の大きさが目立ちます。

スペシャル定食

写真:エクとドウエム子の餌
ツル団子とホッケの切り身

エク(右)とドウエム子(左)の定食です。
ツル用ペレット(固形飼料)と小松菜でできた団子、ホッケの切り身、そして小松菜の茎です。
他に、エクにはドジョウ、ドウエム子にはヤチウグイが当たりました。

2010年5月12日(水曜日)

最近、アザラシにくっついて餌をあたえているので、アザラシくさい影です。

ニュースのページにも記載されていると思いますが、保護されたアザラシたちのお世話もしています。
影が担当になったばかりですし、人間に保護されるだけ弱っていますので、前担当者、元担当者、獣医師に「技」を教えてもらい、手伝ってもらいながら無事に育ってくれるように飼育しています。(「技」=「飼育技術」ね)

さて、今回もこれで引っ張ります。

写真:桜の芽
写真1 エゾヤマザクラの様子

サル山前のエゾヤマザクラの本日の様子。

ごらんのとおりです。
三分咲とかのレベルにも達していません。
芝は緑色になってきましたから、あと1週間あれば咲く・・・かな?

写真:ユウキ
写真2 ライオンのユウキ

ライオンのユウキが4月27日に札幌市円山動物園から来園し、5月3日に初めて運動場に出ました。

写真は運動場に出る直前のユウキです。あたりを見回すのは当然ですが、上の方も気になってたみたい。
かわいい顔をしていると思うのは影だけでしょうか?

現在は、オスのキングと交代で運動場に出ているので、声や音だけではなく、匂いでもお互いの存在を確認していると思います。

お湯を入れて30分が経過したカップラーメンを食べている飼育係の横でそろそろ今回の日記を終わりたいと思います。
(ひなちゃんのミルクの時間直前にお湯を入れちゃったみたい)

最後に。

ゴールデンウィークはオランウータンのひなちゃんの臨時公開など混雑する場面があったと思いますが、期間中、3万名を超えるお客様にご来園いただきました中でしたので、なにとぞご容赦下さい。

これからも、日本で唯一シマフクロウに逢える釧路市動物園をよろしくお願いいたします。

おまけ。

保護アザラシの会話。
「最近、人間くさくてねぇ・・・」
「あら、あなたも?」

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生涯学習部 動物園 管理飼育展示担当
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