2010年9月のどうぶつえん日記

ページ番号1001981  更新日 2022年8月25日

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2010年9月22日

ただいま変身中(パート2 タンチョウのエク)

写真:アオダイショウ


暑かった夏もうそのように、朝晩冷え込むようになりました。大雪山には初冠雪とか。アオダイショウ君も木漏れ日の中で、暖をとっていました。

写真:抜けたタンチョウの羽


写真:タンチョウのエク1


さて、冬に向けて、タンチョウの子供たちは変身しています。羽がどんどん抜け、白い羽が日に日に多くなっていいます。変化は羽だけではありません。前回の日記に写真を載せましたように、くちばしの色も少しづつ暗色へ、そして脚もすっかり黒くなり、足の裏のピンク色もだんだん黒ずんできました。

写真:タンチョウのエク2


おや、目にも変化?いーえ、いーえ、これは瞬膜(しゅんまく)というものです。瞼が「変身」しているわけではありません。(猫ちゃんを飼っている方は、ご存知かと思います。)タンチョウは水の中の餌を探すときに、瞬時に瞬膜(あれ、瞬という字は同じですね。瞬時に閉じるところから、名前がついているのかな?)を閉じます。どうも、嘴の鼻の穴あたりまで水面が来ると瞬膜を閉じるような気がします。

瞬膜を閉じるとよく見えないみたいで、くちばしをパクパクさせながら餌を探します。川などで野生のツルを観察していると、頭を川の中に突っ込んで川底(河床)の石(礫)の下をつついたり、水辺の草の根あたりをごそごそとつついてから頭を水面から出し、じっと水面を見つめ、瞬時にフクドジョウなどの小魚を捕らえるのを見かけます。
この瞬膜、湿原のヨシ原を歩くときにも、枯ヨシや葉で目が傷つかないように、役立っているのでしょう。

<ツル担当>

2010年9月15日

獣医さんのお仕事(の練習)

写真:吹矢を作る獣医大の学生さん1


9月6日~9月10日の5日間、獣医大の学生さんが実習に来ました。

事務所の片隅で何やら作っています。

写真:吹矢を作る獣医大の学生さん2


毛糸のしっぽが見えますね。

写真:吹矢


全貌はこれ。

写真:吹矢を飛ばす練習


吹矢でした。

動物園では動物に麻酔をかけるときに吹矢が必須です。

作るところから、実際に吹いて飛ばす練習までやってもらいました。

最初は全然飛ばなかったのが上手に当てられるようになっていましたよ。

S.I.

2010年9月10日

ただいま変身中(タンチョウのエクとドウエム子)

写真:エクとドウエム子
満開のミゾソバにたたずむエクとドウエム子
(奥のポールの脇のツル)

朝晩、冷え込む今日この頃です。秋の様子は日に日にはっきりとしてきました。エクとドウエム子のケージの中はミゾソバの花で満開です。もう少しするとタンチョウたちの大好きな実がなります。ほんの数日前までの猛暑がうそのようで、親人の一人はこの温度変化についていけず、風邪をひいてしまいました。

写真:エク
エクの嘴

写真:ドウエム子の嘴
ドウエム子

さて、エクは羽毛が少しずつ抜けて、体が徐々に白くなっています。頭のてっぺんはまだ茶色い羽毛で覆われていますが、その下の皮膚は薄いピンク色です(雨の日に見ることができました)。すでに大人の赤いぶつぶつの皮膚の準備が始まっていました。そして、ヒナのころは黄色っぽかったくちばしも、少しずつ暗い色を帯びてきました。肉眼では暗青色です。

変化はこれだけではありません。ちょっと興奮すると、「背曲げ」や「たたら踏み」(と勝手に言っています)やら、「誇示歩行」(首を細く伸ばし、頭をペコペコお辞儀させながら足をのばして歩く様)することもあります。そんなとき、頭をよく見ると、段々になっています。そう、興奮して頭のてっぺんを大きく広げているのです。大人だったら、真っ赤かでしょう。声だけはピーピーと子供ですが、ピュルルルという声には、低いグルルルという音も重なって聞こえます(これはずいぶん前から聞こえていました)。

<ツル担当>

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