2010年8月のどうぶつえん日記

ページ番号1001982  更新日 2022年8月25日

印刷大きな文字で印刷

2010年8月27日

あっ、秋が・・(タンチョウのエクとドウエム子)

写真:エクとドウエム子(8月18日)
8月18日 エク(右)とドウエム子(右)

写真:ドウエム子(8月14日)
8月14日 冷凍ドジョウを飲み込むドウエム子

今年のお盆の暑さは厳しかった。立派になったタンチョウのエクとドウエム子はすっかり食欲をなくして、ゲッソリ(見た目ではわかりませんが、体重を測ると激減:ちょっと涼しくなったので、今は食欲が戻っています)。動物園や鶴公園の他のタンチョウも食欲がなかったとか。「これじゃいかん」と、冷たくて精力がつく(?)、冷凍ドジョウをプールに入れたところ、エクもドウエム子もピュルルル、ピュルルルと、なんと大喜びだこと。よほど冷たい喉越しが良かったのか?

なんとなくすっきりしない冷涼な夏を迎えましたが、お盆直前は突然のうだる暑さでした。このとき、動物園の百葉箱では正午頃に36℃まで上がったそうです。しかし、今年は(も?)変な天候です。例年ですと、釧路地方ではお盆を過ぎると気温がぐっと下がるはずなのに、今年はまだまだ蒸し暑い日々が続いています(動物園や阿寒地区だけでしょうか?)。とはいっても、あちこちに秋が忍び(というよりは堂々と)寄っています。ケージの周りの樹木には赤い実が成り、葉を黄色く染め始めたものもあります。すっかり葉っぱが落ちた木もあります。ケージ内のフキは元気がなくなり、ミゾソバやキツリフネソウの花も咲いています。秋はもうそこまで来ています。

写真:エク(8月)
エクとミゾソバの群落

写真:花1
ミゾソバの花

写真:花
キツリフネソウ

エクもドウエム子もすっかり大人のように大きくなりました。ほんの3ヶ月前は手のひらに乗っかるくらい小さくて弱々しいチビたちが、こんなに大きくなるなんて。でも、2羽ともまだまだ子どもで、親人が来るとピー、ピー鳴いて甘えて来ます。室内の小さなケージの中を走っては転び、ちょっとした音にパニックになったり、なかなかペレット団子を食べてくれなかったり、湿地の散歩を親人と一緒に楽しんだり、外に出たいと騒いで首を怪我したあの頃が、遠い昔のようです。ツル担当だけでは、ここまで2羽を育てることはできませんでした。獣医さんはもちろん、散歩のときに、邪魔にならないようにと自分達が受け持つ動物の給餌作業中に草藪に隠れてくださったり、ツルの糞や食べ物で汚れた毛布やタオルを「こっそり」と洗濯してくださった飼育主任のみなさん、草刈りの時間や時期をずらしてくださった清掃業務のみなさん、いろいろとご迷惑をおかけした事務方のみなさん、ヒナの餌を捕ってきてくださったツル公園のみなさん、そして何よりも暖かく見守ってくださった市民と来園者のみなさんに、この場をお借りしてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

エクもドウエム子も、もう飛ぶことができるので一安心です(実は、ドウエム子が飛んでいるのをまだ見ていません。きっと飛べるようになっているでしょう)。しかし、「人を親と思っているエクとドウエム子を、どうすれば野生復帰させることができるのか」という、最大の難問が大きく立ちはだかっています。難関突破のために、まだまだ2羽の世話が続きますが、緊急事態として始まったタンチョウの人工飼育が先ずは一つの大きな関門をくぐることができたとを皆様にお知らせできて、うれしく思っているところです。

<ツル担当>

2010年8月8日

写真:アマガエル1


写真:アマガエル2


8月12日、台風も過ぎた夜。
「おもしろいものあるよー」
という、オラン・ひなの夜当番の飼育員の声が響きました。
行ってみると・・・・・。
扉のガラスに張り付く、「アマガエル」でした。
事務所入り口の灯りに集まる虫を狙いに来たようです。
子どもの頃よく捕まえたのは茶色い「エゾアカガエル」でした。
地元出身の私も緑の「アマガエル」を見たのは初めて。
本当にいるんだなぁ、と感心した夜でした。

S.I

2010年8月8日

夏休み工作教室(フェルトで遊ぼう!)を終えて

写真:夏休み工作教室1


写真:夏休み工作教室2


今年の夏休み工作教室は小学1年生~6年生まで15名の生徒の皆様にご参加いただきました。
今年は、フェルト生地に羊毛を針(フェルト針)で刺しながら動物の顔を作りました。
低学年の生徒さんに針を持たせるのは大丈夫かな?という不安はありましたが、その心配も無くそれぞれ個性を出しながらアレンジするなど工夫し上手に作っていました。
保護者の方からは、楽しい1日を子供と一緒に過ごせてよかった!大人向けの工作教室も実施してほしい!との声もありました。
今回の作品を夏休みの工作として学校に提出していただけたら幸いです。

Y.M

2010年8月6日

えっ、飛べるの?(タンチョウのエク)

写真:エク(8月4日)1
エクの初列風切羽と初列雨覆羽(8月4日)

写真:エク(8月4日)2
飛べるんじゃないの、エク?(8月4日)

エクは97日齢、ドウエム子は89日齢になりました。エクの身長も140cmを(7月31日で141cm)、ドウエム子も130cmを超えました(同日で134cm)。

エクとドウエム子が野生に戻ることを願って、あまり人がケージに入らないで、世話をすることにしたのが良いのか、2羽はすっかりケージにも慣れ、夕方になっても、ケージを出たいと騒ぐこともなくなりました。単に、あきらめたのかもしれません。隙を狙っているのは間違いなく、餌を持って中に入るときに、うっかり戸をゆっくり閉めようものならば、さっさっとケージから出ようとします。

一方で、世話を減らしたために、思わぬ逆効果も出てきました。あまりにも人が恋しいので、今まで怖がっていた給餌作業の車が近づくと、喜び勇んで走っていきます。ツル担当でない人を見ると逃げていたのに、今では人ならだれでもよいのか、ピーピー鳴いて甘えます。あーッ!

とは言え、2羽とも無事に大きくなりました。エクは、走るときには羽ばたいて、風に乗りながら近寄ってきます。飛ぶための羽(風切羽)も生えそろい、走ってくる様子からは、どう見ても飛べると思うのですが、飛んで来ることはしません。なぜかなぁ。

写真:ミミズを獲るドウエム子
ドウエム子はミミズをゲッツ(8月4日)

写真:トンボを獲るエク
エク、空中殺法炸裂!(8月4日)

動きも機敏になり、エクは目の前を通過するトンボを空中殺法でゲット。ドウエム子もチョウやガをゲット。もちろん、地中からミミズもゲット。ずいぶん大人になったものです。

もしかすると、見ていない時に飛んでる?あやしいので、今日(8月5日)、日暮れてから様子を見ることにしました。2羽は仲良く羽づくろいしていました。たまに、ドウエム子がエクにちょっかいを出そうとして怒られました。そうこうしていると、2羽があたりをそわそわと見始めました。そして羽ばたきながら走りだすと、エクはふんわりと浮き上がり、フェンスの前で着地。やっぱり。ずいぶん前から飛べていたんですね。たった1~2分の間に2回も飛びました。ドウエム子はまだ飛べないようで、ばたばた羽ばたきながら走ってついていきました。おそらく、お盆ころにはドウエム子も飛べるようになるのではないかと思います。

<ツル担当>

このページに関するお問い合わせ

生涯学習部 動物園 管理飼育展示担当
〒085-0204 北海道釧路市阿寒町下仁々志別11番 釧路市動物園
電話:0154-56-2121 ファクス:0154-56-2140
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。