食中毒の特徴

ページ番号1005089  更新日 2022年10月5日

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食中毒の特徴

  • 食べ物や飲み物と一緒に口から入った食中毒菌や有害・有毒物質が原因で起こります。
  • 腹痛、下痢、吐き気、嘔吐などの胃腸炎症状が主ですが、まひなど神経障害を起こすものもあります。
  • 飲食物を介する経口感染なので、普通は人から人へ直接うつることはありません。

食中毒菌の特徴

  • 暖かく、水分や養分のある環境で猛スピードで増える
  • 冷凍しても死なない
  • 熱には弱い場合が多い
  • 増殖するときに毒を出すものがあり、その毒は加熱しても消えない
  • 低温の環境では増えるスピードが落ちる
  • 食品を汚染しても、匂いや味に変化はない

主な細菌の種類と特徴

サルモネラ

菌の特徴

動物の腸などに住み、糞便を介して卵や肉を汚染する。鶏の卵に多く、殻の中身が汚染されていることもあるため、外側を洗うだけでは食中毒を完全には防げない。低温や乾燥にも強い。

症状

食後10~72時間ほどで発症し、激しい腹痛や下痢、発熱を起こす。

殺菌

十分な加熱をする。

腸炎ビブリオ

菌の特徴

海に住み、水温が高くなると沿岸海域で急速に増えるため、海産の魚介類から検出されることが多い。

症状

食後5~20時間ほどで発症し、激しい腹痛や下痢、嘔吐、発熱を起こす。

殺菌

真水や酸に弱いので、まずは水道水でよく洗うことが大切で、下味をつけるのに酢や梅干しを利用するのも良い。完全な殺菌には十分な加熱をする。

カンピロバクター

菌の特徴

鶏、牛、豚などの腸内に住み、解体時に肉を汚染する。殺菌前の牛乳が汚染されていることもある。熱や乾燥に弱く、常温の空気でも徐々に死滅するが、少量でも食中毒を起こす。

症状

潜伏期間は2~7日間と長く、腹痛、下痢、嘔吐、発熱を起こす。

殺菌

十分な加熱をする。

黄色ブドウ球菌

菌の特徴

人の鼻やのどに住み、傷やニキビなど化膿した部分にはとくに多く潜む。手指を介して食品を汚染し、増殖する際に加熱しても無菌化できない毒素を作る。

症状

潜伏期間は30分~6時間で、激しい嘔吐や腹痛、下痢、一過性の発熱などを起こす。

殺菌

いったん毒素を作ると無毒化は難しいため、傷のある手で調理しないこと、調理後はなるべく早く食べることなどで予防する。

ボツリヌス菌

菌の特徴

土の中や河川、海といった自然界や動物の腸内など広く分布している。酸素のない状態を好むため、日本では「いずし」によるものが多いが、真空パックの食品や自家製のびん詰めも原因となる。

症状

潜伏期間は12~36時間で、吐き気、嘔吐、下痢などのほか、めまいや物が二重に見えるなどの神経麻痺症状も起こす。呼吸筋が麻痺して死亡することもある。

殺菌

毒素は80℃で30分の加熱で無毒化が可能である。

病原性大腸菌

菌の特徴

人や動物の腸に必ずいる大腸菌には、消化を助けたりするものと、食中毒を引き起こすものとがあり、これが「病原性大腸菌」と呼ばれている。食中毒には珍しく、人から人への感染が起こるのが大きな特徴であり、飲料水などが汚染されると大規模な食中毒につながる。

症状

潜伏期間は1~12日で、吐き気、嘔吐、下痢、短時間の発熱、腹痛などを起こす。

殺菌

十分な加熱をする。特に、海外での生もの、生水に注意する。

腸管出血性大腸菌O157

菌の特徴

病原性大腸菌の一種で、赤痢菌並みの感染力と毒素を持つ。牛、羊、豚などの排泄物で汚染された手指や水、食品を介して感染する。通常の食中毒菌なら10万~100万単位で体内に入らなければ発症しにくいのに対し、O157はたった数個~数十個で発症する。また、毒素の強い「ベロ毒素」を出す。トイレの取っ手や風呂などを介して人から人へと感染することもある

症状

潜伏期間は4~9日で、激しい腹痛、水のような下痢、それに続いて潜血のような血便が特徴である。

殺菌

75℃以上で1分の加熱で殺菌可能で、100℃以上の加熱をすればさらに安心である。

小型球形ウイルス

菌の特徴

これまで発見された主な場所は、生ガキなどの2枚貝、酢ガキ、ホタテの刺し身などで、冬に発生する傾向があり、感染者からの二次感染の危険性もある。

症状

潜伏期間は1~2日で、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、発熱などを起こす。通常3日程度で回復する。

殺菌

カキなどの調理の際には十分な加熱をする。

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