2016年2月のどうぶつえん日記
2016年2月27日(土曜日) それはそれ、これはこれ
今日も良く冷えた日でした。
先日少し雪が降ったので、またきれいに白くなっていますが。
雪の量は昨年より少ないと思います。木道が見えていますしね。
そろそろ春が待ち遠しい今日この頃です。
冬景色の中、ドライフラワー状態になっているハンゴンソウ(左)とホザキシモツケ(右)
少し膨らみ始めたヤチダモ(左)とマユミ(右)の冬芽。
先日開いてしまっていたエゾニワトコの冬芽は、予想通り枯れてしまっていました。
この週末を抜ければ、また少し暖かくなるようです。
日当たりのいいところに生えているネコヤナギは、こんな感じ。
まだちょっとフライング気味かなとも思うのですが、他の木々よりは花の時季が早いので、大丈夫なのかもしれません。
もう少し寒さが緩み、雪がとけてくれば、春になります。
暦の上では既に春なのですが、まあ、それはそれとして。
人がいつどのように実感するかというのは、また別のお話であります。
さて、これで日記を〆てしまってもいいのですが、せっかくなのでもう少し。
既にお知らせしておりますが、ツヨシの展示は今日で終了となります。
明日からミルクのみとなりますので、ご了承くださいますよう、お願いいたします。
いよいよ、週明けには横浜へ出発です。
そんなわけで、いつもよりちょっと多めにツヨシの写真をどうぞ。
なるべくまんべんなく動物を登場させたいのですが、まあ、たまにはそういうこともあります。
今日はホースを振り回してみたり
飛び込んでみたり。
相変わらずおもちゃは2つ。
ホースは結構気に入っている様子。
鼻で吹いてみたり、かじってみたり。
さすがに丈夫なので、食いちぎることはできないようです。
珍しく、バケツにブイを突っ込みます。
ミルクはよくこういうことをしますが、ツヨシがやるのはあまり見たことがありません。
まあ、中の人が見にいく機会もそんなに多くないので。
今まで見ていなかっただけかもしれません。
今日は、中の人が見ている時には、雪や砂場の上でゴロゴロはしませんでしたし、よく遊んでいました。
そういう日もあるのでしょう。
ツヨシなりに何か雰囲気を感じ取っていたのかもしれませんし、そうでないのかもしれません。
残念ながらクマではないのでわかりません。
これから、気候や飼育環境、取り巻く人々など、すべてが大きく変わります。
横浜でも元気でいてくれれば、オスとうまくいってくれればと思いますが、なにぶん相手があることです。
いずれにせよツヨシはツヨシでありますので。
今までどおり見守ってくださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
2016年2月25日(木曜日) 冴え返り
今朝方はだいぶ冷え込んだようです。
先週あたり、だいぶ暖かかったのですが、また冷え込んできました。
そういえば、雪が降りましたので、そり山と歩くスキーコースが再び使えるようになっています。
ただ、期間は短いかもしれませんので、遊びたい方はお急ぎください。
柵際で物欲しげによってきたエゾシカ。
鼻先で雪の中を探っているので、顔に雪がついています。
陽を浴びているワピチ。
3頭、ほぼ等間隔で並んでいます。
レッサーパンダ舎にて。
今日はどちらも丸まって寝ています。
左がシンゲン、右がコーアイです。
アルパカ舎にて。
エサを食べたり日向ぼっこをしていたり。思い思いにしています。
雪が積もってから、足元が悪いのでアルパカの散歩は中止が続いていますが、ルビーも元気にしています。
ちょっと正門からだと遠いのですが、ぜひ会いに行ってみてください。
お隣のアカコンゴウインコは、最初もうちょっと寄り添っていたんですが。
近くまで行くと、やっぱり離れてしまいます。
手前が息子、奥が母ちゃんです。
さて。
今日はビニールのホースを入れてもらったミルク。
動きが面白いのか、よく振り回して遊んでいました。
水中じゃなくてもこの通り。
一方のツヨシは。
パクパクタイムの最中に見つけて、魚と一緒にくわえています。
……食べるか遊ぶかどっちかにしなさいよ。
……と、そんなことを聞くわけもなく。
あとで陸に持ってあがり、くわえながらゴロゴロします。
こうやって雪の上で転がることができるのも、残りわずかです。
三寒四温などと申しますが、暖かくなったり寒くなったりを繰り返しつつ、だんだんと季節が進んでいきます。
風邪などひかないよう、ご注意ください。
2016年2月20日(土曜日) 雨水
陽が高くなり、気温も上がってきました。
ただ、今晩から少し荒れるようです。
24節気では「雨水」に代わりましたが、おそらくは雨でなく、雪が降るのでしょう。
この時季の雪は湿り気が多くて重いので、動物園的にはあまりありがたくありません。
まあ、降るものは降るので、仕方ありませんね。
今年は雪が少なめなので、園路は基本的に出ています。
ただ、雪が降った日には足元が滑りやすくなりますので、お気を付け下さい。
また、そり山は表面が凍ってしまい、あぶないので使用中止になっております。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
プールの縁に並ぶペンギンたち。
暖かくなってきたからか、少し活発になったような、そうでもないような。
まあ、彼らにとってはまだ少し寒いのだと思います。
猛獣舎にて、陽を浴びるチョコ。
ここのところ少し体調を崩し、ご心配をおかけしていましたが。
だんだんと食いも戻ってきたようです。
なんとなくポーズをとっている感じの、ライオンのゆうひ。
階段にちょうどフィットしています。
今日も元気に遊んでいたミルク。
中の人が見に行ったときには、赤いポリタンクを使っていました。
午後になって、ツヨシが出てきます。
相変わらず、お行儀よくリンゴをかじります。
なんとなく味わい深い表情でしたので、この2枚。
今日はこの2つ……いや、正確には3つか。
バケツの中に丸太を入れたのは、たぶんミルクです。
明日はツヨシの壮行会が行われる予定です。
お天気はあまりよろしくない予報ですが、来園予定の方は、気を付けてお越し下さい。
時々、朝には霞が立ち、地面も見えて、春の訪れが近いことを感じさせます。
暖かい日も増えてきましたが、らしくなるにはもう少しかかるのでしょう。
霞たちこのめも春の雪ふれば 花なき里も花ぞ散りける(古今和歌集:紀貫之)
2016年2月11日(木曜日) 鶯未だ鳴かず
今日もいい天気です。
サル山の雪もだいぶ少なくなり、サルたちも活発に動いています。
フクロウの森にて、眠そうなエゾフクロウ。
オオコノハズクたちは例の如く、巣箱に入っています。
「ウー」という声が聞こえてきたので、のぞいてみると、ワシミミズクが鳴いていたのでした。
鳴くときにのどがふくらんでいます。
もし見る機会があったら、注目してみてください。
仲良く並ぶシマフクロウのペア。
時々鳴き交わしを聞くこともできます。
そろそろ繁殖期ですが、今年はどうでしょうか。
今日は巣箱の中にいたエゾクロテンのてんてん。
ここのところ、割と動きが活発です。
ヒグマ舎にて、横たわるヤマト。
そこへ奥からキチノスケがやってきますが、気にせず、無造作に寝返りをうちます。
お腹が丸出しに。
拡大してみましょう。
のどからお腹にかけて、白く筋が入っているように見えます。
この部分はいわゆる正中線で、「白線」とも呼びます。
哺乳類の体の真ん中には、毛が生えていない部分があるのです。
当然ながら、人間にもあります。
まあ、人間はクマほど毛深くないので、目立ちませんが。
そのうち、よっこらしょ、と、姿勢を直しましたが。
おやつが目当てだったようです。
足もとの雪が解けて歩きやすくなったり、少し暖かくなったりしたからでしょうか。
ちょっと動きが良くなったように思います。
それでも、午後になればまた獣舎の入り口近くに移動してしまいます。
しばらく、早めに収容することが続きますが、ご理解くださいますよう、お願いいたします。
2016年2月6日(土曜日) 東風解凍
陽が少しずつ高くなってきました。
風がなければ、意外と暖かい日です。
ただ、午後になるとやはり冷え込んできます。
プールサイドに並ぶフンボルトペンギン。
寒い日は苦手です。
暑い日も苦手です。
彼らの寝小屋であるプレハブは冷暖房完備でして、実は動物園の事務所よりも待遇が良いのです。
まあ、動物が優先ですので、そういうこともあります。
カワウソの所に通りかかると、パクパクタイムが終わるころでした。
ホッケは食べ終わって、肉を食べています。
時々、少しだけ土管の中やすきまに隠しておいて、後で食べようとすることがありますが。
だいたい、相方に食べられたり、カラスに持っていかれたりしてしまいます。
まあ、本人が覚えているのかどうか、そこはわからないのですが。
あとで行ってみると、お腹を出して寝ていました。
ケージの奥で寝ているライオンたち。
少し暖かくなったような気もしますが、まだあまり土の上に出てくる気にはならないようです。
類人猿舎まで脚を伸ばしてみました。
チンパンジーの赤ちゃんですが、捕まり立ちができるようになり、動きがかなり活発になりました。
まだ、リリーが抱えていることが多いですが、時々、少し離れて様子を見ていることがあります。
キーパー通路から物音がしたようで、扉に登って様子を伺っています。
だいぶ、筋力もついたのでしょう。
立春を迎え、暦の上では春になりました。
まだ寒い日が続きますが、動物たちは元気に過ごしています。
2016年2月4日(木曜日) 如月
2月になりました。
古い呼び名で「如月(きさらぎ)」と呼ばれますが、語源については諸説あるようです。
また、竹取物語に「きさらぎ十日頃……」という記述がありますし、日本書紀においては「二月」と書いて「きさらぎ」と読んでいます。
そのため、現在使われている「如月」は、後世の当て字ではないかとの説がありますね。
まあ、細かい話ですが。
さて。
先月末から冷え込みが厳しくなってきています。
しかし、この冬は雪が少なめなので、ダチョウのジョンも相変わらず威嚇に出てきます。
シマウマの小夏さんも元気にしています。
仲良く食事中のアミメキリンのスカイとコハネ。
熱帯の動物たちは、雪の上を歩くのが大変苦手です。
滑ったり転んだりしないように、雪が積もったら、土が見えるまでしっかり除雪をしなければいけません。
数度、どさっと降りましたが、例年に比べて雪が少ないので、まだましでしょうか。
陽は少しずつ長くなり、日差しも強くなってきましたが、まだ寒い日が続きますので。
しばらくは、遅めに出して早めに収容することが続きます。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
事務所の裏のエゾノコリンゴの樹に、枯れ葉がまだついています。
なかなか落ちないなあ、と思っていたら。
実は、エゾシロチョウの幼虫の越冬場所なのです。
開いてみると、こんな感じ。
糸で縫い合わせて、その中に幼虫が入っているのですが。
残念ながら、今回は見つかりませんでした。
中に残っている黒いかたまりは糞なので、居たことは確実です。
ただ、小鳥がけっこう来ていたので、たぶん食べられてしまったのでしょう。
まあ、自然というものには、そういうこともあります。
仕方ありませんね。
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