2016年3月のどうぶつえん日記
2016年3月24日(木曜日) 春は幻
今日は少し寒い日でした。
北海道ゾーンに、アオサギが帰ってきたようです。
まだ若葉の出ない林に、少しずつ巣が増設されていきます。
まだ数が少ないようなので、にぎやかになってくるのは今からでしょう。
春の花として、地味ではありますが。
ケヤマハンノキの花序がふくらんでいます。
高木なので、見上げていると首が痛くなるのが困りものです。
ネコヤナギに続いて膨らみ始めた、エゾノバッコヤナギ。
本格的に咲くのはもうちょっと経ってからです。
同じヤナギの仲間でも、オノエヤナギ(左)やイヌコリヤナギ(右)などは、葉が先に伸びるので、まだ硬い冬芽のままです。
先週、産卵はまだと書いていたタンチョウですが、その数日後には産んでいたようです。
いつの間にか巣ができていて、座り込んでいる姿が見えます。
ここのメスにしては、ずいぶん立派な巣ができていますが。
聞くところによると、オスがせっせと増築したそうです。
フクロウの森にて、ワシミミズクに威嚇されました。
彼らも繁殖期ですので、産卵が始まったようです。
春になり、鳥たちの産卵が始まっています。
巣に座っていたり、巣箱に入っていたり、種によって様々です。
鳥によっては、威嚇してくることもありますので、その場合は少し離れてみてください。
また、あまり驚かさないよう、静かにご覧ください。
あまりストレスをかけないために、ご配慮のほど、よろしくお願いいたします。
春になったなあと思っていたら、午後から雪が降りはじめ、あっという間に白い景色が戻ってきました。
暖かくなったり寒くなったり、しばらくはこんな感じで続くのでしょう。
風邪などひかぬよう、ご自愛ください。
2016年3月17日(木曜日) 雪がとけたら
だいぶ暖かくなり、雪も少なくなってきました。
ずいぶんと陽が高くなり、日中は気温も上がります。
北海道ゾーンにて
暖かいせいか、タンチョウがケージで座り込んでいます。
別に調子が悪いとか、卵を抱いているというわけではありません。
リラックスしているのです。
相方のメスは、餌を探しているのか、うろうろしています。
後方に、少し雑に草が集まっていますが、巣材なのかもしれません。
ちなみにこのメスの家系は、巣作りが割と雑です。
タンチョウの巣作りはそろそろ始まる時季で、早ければ3月中に産卵するものもいます。
ここのペアは早い方ですが、さすがにまだちょっと早いと思います。
木道に出てみると、雪が少なくなって、下にあるヤチボウズや枯草が見えてきました。花々や若葉の彩りが加わるには、もう少しかかります。
そろそろ繁殖期が始まるらしく、小鳥たちのさえずりが始まりました。
活発に動き回り、にぎやかになってきています。
エサを探すコゲラ(キツツキ科)。
アカゲラよりも小さく、お腹も赤くないので地味な鳥ですが、背中のしま模様がきれいな鳥です。
「ギ―ッ」という、鋭い声で鳴きます。
こちらはキバシリ(キバシリ科)
キツツキと同じように樹登りをしますが、樹をつついて穴をあけることはありません。
細く、曲がった嘴をもっていて、樹皮の裏や、隙間にいる虫を捕まえて食べています。
こちらはエナガ(エナガ科)
ジュルジュルと特徴的な声を出し、よく群れで移動します。
枝の先で虫を捕ったり、樹液を舐めたりしています。
白鳥池のほとりで、ネコヤナギの花穂がふくらんできました。
日当たりのいい斜面で、ふきのとうが顔を出しています。
そろそろ花が開きかけているものもあります。
開きかけのフクジュソウも見つけました。
昨年よりも、2週間くらい早い気がします。
まあ、そういう年もあるのでしょう。
雪が少ないせいもあると思います。
雪がとけて、どうやら春がやってきたようです。
さて、今年の春はどのように進んでいくのでしょうか。
楽しみにしたいと思います。
2016年3月12日(土曜日) 啓蟄
午前中は晴れていて暖かかったのですが、午後になると陽が陰ってだんだん冷えてきました。
寒くなったり暖かくなったり、せわしい季節です。
北海道ゾーンの雪の上を、こんな虫が歩いています。
昨年も紹介した気がしますが、クロカワゲラ科の一種です。
春先によく出てくる虫で、水辺に居るのでアイヌ語では「ウォルンペキキリ」と呼ばれます。
まだ寒いので、虫の種類は多くありませんが、そろそろ色々なものが動き出しているようです。
オジロワシ(左)とオオワシ(右)
どちらも繁殖期に入ったからか、つがいの片方は、巣の中にいるようです。
動物園の上空を飛んでいることもたまにあります。
そろそろ、野生のものは北へ帰り始める時期ですね。
さて、類人猿舎に寄ってみました。
シロテテナガザルのオンちゃんとミク。
ミクがまともにこちらを向いている写真が久々に撮れました。
まあ、すぐに後ろを向いてしまったのですが。
今日もカゴを抱えているオランウータンのロリー
りなは今日はブイの中に入っています。
なんとなく得意げな顔。
午後になって、ひなが入れ替わりで出てきました。
やっぱりかごがお気に入り。
チンパンジーの赤ちゃんは、最初、リリーに抱かれて寝ていたのですが。
隣で鉄五郎が騒いだので、起きてきました。
生後半年が過ぎて、だいぶ活発になりました。
天井からぶら下がったり、梯子を登ってみたり。
右の写真で、よく見ると白い歯が見えています(ピンボケですみません)。
乳歯が生えてきたようです。
時々、こうやってぶつけていることもあります。
たぶん、歯が出てきていて、いずいのでしょう。
ますます元気にしていますので、ぜひ会いに来てくださいね。
さて。
お知らせしておりましたが、今日から、コミミズクの「コミタン」のフライトガイドが始まりました。
コミミズクの生態や特徴について、飼育員のガイドを聞きながら、コミタンの飛ぶ姿を間近でご覧いただくことができます。
音もなく、なめらかに飛ぶ姿をどうぞご覧ください。
類人猿舎の観覧通路で、ゴールデンウィークまでの間、土曜日・日曜日の午後2時半から(4月10日以降は午後2時から)行います。
場所の都合上、最大60人までという制限があります。
また、コミタンの体調などによっては中止することもありますので、ご了承くださいますよう。
また、フライト中に大きな音を立てたり、急に動いたり、写真撮影をしたりという行為はご遠慮いただいております。
コミタンに負担をかけないために、ご了承くださいますよう、お願いいたします。
おまけ
動物園に白い河童が現れました。
残念ながら、お皿の水は自分でこぼしてしまったようです。
2016年3月5日(土曜日) 六花
今日は少し陰っていましたが、午後になると晴れてきました。
少し傾いてきた陽にあたって、細かい雪が舞っています。
少しは暖かくなったからか、キリンたちも真冬よりは過ごしやすそうにしています。
ダチョウのジョンも威嚇に出てきますし
シマウマの小夏さんは座り込んでリラックスしています。
カワウソのところに寄ってみると、ちょうど餌をやっている所でした。
岸の上で食べたり
プールの排水口の上で食べたりします。
こういう顔をしていると、微笑んでいるようにも見えます。
この排水口の上で食べるのは、どちらも好きなようです。
メスが食べているところに、オスが後ろから無理やり乗ろうとしています。
食べ終わって少ししたら、2頭で絡まって泳ぎ始めました。
仲良くしているようです。
さて、先日、ツヨシが横浜に旅立ってからは、ミルクはプールのある大放飼場で1日を過ごしています。
今日は少しおとなしめだったように思いますが、よく遊んでいました。
パクパクタイムの直前、早くよこせ、とばかりに、壁際でジャンプ。
リンゴとナシを差し入れでいただきました。
ミルクは、以前は小放飼場でパクパクタイムでしたので、プールでおやつをもらうのはこの3月に入ってからが初めてです。
ツヨシと同じように、両前脚で持ってかじっていますが、食べ方はちょっと豪快なようです。
ごちそうさまでした。
2016年3月4日(金曜日) 早春
3月になりました。
今朝方は冷え込み、気温はあがってきません。
ただ、日差しが高く、強くなったため、数字以上に暖かく感じます。
陰ったり風があったりすると寒いのですが、今日はそういうこともなく、穏やかな一日でした。
年が明けてから、何度か大雪が降っています。
サル山にもまだ雪がそこそこ残っていますね。
毛づくろいをしている母ちゃんの背中で、子どもが寝ています。
割と大きくなりましたが、まだ甘えたい年頃なんでしょうか。
こちらは、獣舎の入り口からすぐのところで寝ているヒグマたち。
雪が多くて面倒なのか、ガラス窓の方には出かけていません。
手前がキチノスケ、奥がヤマトです。
ヤマトは仰向けで転がっていて、時々尻を掻いています。
眠そうなライオンたち。
ゆうひのたてがみもかなり伸びてきました。
眠そうなアムールトラのチョコ
ここから
こうなって
こうなる。
まだちょっとむずむずしている感じ。
ポカポカしてくると眠くなるのは、ヒトも動物も似たようなものなのでしょう。
今日はそんな一日でした。
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