2016年6月のどうぶつえん日記
2016年6月29日(水曜日)悲しいとき
今日も晴れてくれました。
少し暖かくなり、そろそろ少しずつ初夏らしくなってきたでしょうか。
とはいえ、夕方になれば冷え込んできますので、1枚羽織るものがあるといいかも知れません。
事務所裏のツバメの巣ですが、今回は完成に近づいてきたようです。
ただ、実はこれ6回目くらいになります。
今度こそうまくいくといいのですが。
事務所脇のエゾノコリンゴから、エゾシロチョウが大量に羽化しています。
樹の周りを乱舞していて、青空に白さが映えています。
園内に他にもエゾノコリンゴはあるのですが、この樹がなぜか大人気です。
さて、園内をちょっと歩いてみると。
ヒグマのヤマトが水浴びをしていました。
ちょっと気温が上がっていたので、暑かったのでしょう。
それでも、お客様がガラス窓の方に見えたとたんに水から上がっていったのは、さすがの食欲です。
キチノスケもどうやら元気そうにしています。
ホッキョクグマ舎ではミルクが良く遊んでいます。
休憩に入っていることもありますが、生きものですのでご了承下さい。
この日は午後に見に行けなかったので、別の日の写真ですが。
スイカにかぶりつくキロルです。
ミルクは皮まで食べてしまいますが、キロルは皮を残します。
その辺、個体によって好みの差があるようです。
食べ終わって砂場でゴロゴロ。クロクマに変身します。
そういえば現在、奇数日のお昼過ぎから、ペンギンウォーキングを行っています。
今回は、のこすところあと2回(7月1日と7月3日)となりました。
ペンギンたちを間近で見るチャンスですので、ぜひこの機会にご確認ください。
北海道ゾーンでは、色々と初夏の花が開き始めています。
こちらはアイヌネギ(ユリ科)
同じくユリ科の、エゾスカシユリです。背景が透かして見えるからこの名前があります。
さて、今日はタイトルの通り、悲しい話があります。
今週、北海道ゾーンで、クシロハナシノブが咲いたのですが。
花の写真をとった次の日には、誰かに持っていかれてしまいました。
とても・・・とても悲しくなってしまいました。
動物園の中の植物や虫、生きものを勝手に採集することは禁じられています。
お願いですから園内の植物や虫、生きものなどは、勝手に採らないでください。
どうかどうかお願いします。
2016年6月24日(金曜日)アルパカ刈られる
久々にお天気のいい日でした。
とはいえ、また明日あたりから崩れるようです。
最近では蝦夷梅雨なんて言葉もあるくらいですし、まあ、仕方ありませんね。
24節気では夏至となり、一年でもっとも昼が長い季節です。
72候では、「乃東枯(なつかれくさかるる)」となり、春先に芽を出した草花が枯れ、夏の花々が開いてくるころとされます。
北海道ゾーンでは、カラコギカエデの花が開いています。
類人猿舎に寄ってみました。
先日、命名されました。「ゆづる」君です。
改めてよろしくお願いいたします。
だいぶ活発に動くようになり、一人で色々と動き回っていますが。
何かあると、母のリリーがすぐ飛んできて、ぱっと回収して抱え込んでしまいます。
自分からついていくこともあるので、まだまだ甘えたい盛りなのでしょう。
ぜひ会いに来てくださいね。
お隣では、オランウータンのりながよく遊んでいます。
動きが速すぎて手振れの写真ばかりになってしまいます。
なんとかまともに撮れたのがこのくらい。
ロリーさんは、今日はこのタオル? 毛布? が気に入っていたようです。
かぶったり抱えたりしながら、動いていました。
晴れていれば、午前中は、ひなが外に出ています。
今日も元気です。
トナカイ舎に寄ってみると、袋角がだいぶしっかりと伸びてきました。
左がオス、右がメスです。
またしばらくしたら、皮がむけてきます。
のんびりしているアメリカバイソンのポロロさん。
夏毛なので、少しすっきりして見えます。
サル山では、ニホンザルに新しく赤ちゃんが生まれています。
親がしっかり抱えているので、探してみてくださいね。
さて、今日は午後に、アルパカの毛刈りを行いました。
アルパカはヒツジと同じく換毛しないので、年に一度、ヒトが刈ってやる必要があります。
すっきりしたので、体が半分くらいに細くなったような、そんな印象をうけます。
また、雨が続いて少し汚れて見えていたので、ずいぶんときれいになりました。
手触りは、実はこっちの短い方が良いんじゃないか、とも思うのですが。
フカフカの時に、指を入れることができるのもまたいいものです。
ぜひ、散歩の時に確認してみてください。
なお現在、奇数日にペンギンウォーキング、偶数日にアルパカ散歩を行っています(7月3日まで)。
どちらも、天候や動物の体調によって中止のこともありますので、掲示やツイッター、放送などでご確認ください。
2016年6月14日(火曜日)芒のある穀類、稼種する時也
曇っていて涼しい日でした。
24節気では「芒種(ぼうしゅ)」にあたり、イネ等の穂先に芒(のぎ)がある穀物の種をまく季節であるとされます。
現代では、穀物の種まきはもう少し早い時期に行われていますが、昔はこのくらいだったのでしょう。
内地の方では、そろそろ入梅、梅雨に差し掛かっているころと思います。
この辺りでも、少し湿ってくる時期ですね。
ヒグマ舎にて
涼しいからか、ヤマトがもう入り口近くに居ます。
ヤマトは換毛が終わっていてスリムな感じですが、キチノスケはまだちょっとモコモコに見えます。
収容に時間がかかるので、他より少し早く、16時から収容してしまいますが、ご了承ください。
エゾクロテンのてんてんは今日も怒っていました。
部屋には入っておらず、部屋の上にのって、金網のすきまからこちらを見ています。
北海道ゾーンでは、ヒオウギアヤメ(左)やバイケイソウ(右)が咲き始めました。
ちょっと園路から外れますが、ベニバナイチヤクソウも咲いています。
今日はそういう日でした。
2016年6月10日(金曜日)おなじ惜しさに暮るる春かな
日中は気温が上がり、晴れていると暑いくらいです。
ただ、陰れば少し涼しいですし、微妙に湿気があるのも、釧路らしいと言えるのかもしれません。
朝、放飼場外のナツツバキに舌を伸ばしているアミメキリンのスカイ。
まだ餌箱に青草が残っていたのですが、こちらの方がうまそうだったんでしょうか。
隣の芝はなんとやら、とも言いますが。
まあ、適度に食欲があるのはいいことです。
ホッキョクグマ舎をのぞくと、ミルクが今日もよく遊んでいます。
もっとも、お昼近くなると休んでいることも結構あります。
その辺、生きものですので、ご了承ください。
今日はプール掃除だったので、ゼニガタアザラシが甲羅干しをしています。
こうして並んでみると、個体ごとに模様が違うのがわかります。
総合獣舎に寄ってみました。
産まれて2か月ちょっとが経過し、ヒツジの子どもがだいぶ大きくなりました。
写真右側の、手前に3頭、ちょっと色が濃いのがいますが、これが子どもです。
あまり寄ってきませんが、こちらが気にせずにじっとしていると割と近づいてきます。
追い掛け回したりしないようにお願いします。
こちらはエサ入れに入っている不届きモノ。
ヤギの子どもも、だいぶ大きくなりました。
三匹の脱走常習者。
入り口をしっかり見ています。
お客様について脱走することがありますので、ゲートはしっかり締めてくださいますよう、お願いいたします。
フライングケージに寄ってみました。
キンクロハジロが、ちょうど潜ったところです。右の写真では、お尻と脚が見えています。
水中を泳いで、何か拾ってから浮いてきました。
ときどき、こうやって潜っています。
動きが速いので、なかなか写真が撮れないのですが、面白いのでたまにのぞいてみてください。
午後のホッキョクグマ舎にて。
クロクマに変身中のキロルです。
ツヨシもそうでしたが、よく砂浴びをしています。
砂浴びをするたびに泳いで、また砂浴びをするので。プールの汚れ具合が早いのですが。
まあ、そういうこともあります。仕方ありませんね。
北海道ゾーンにて
カラマツソウ(左)とマムシグサ(右)が咲き始めました。
木々の葉もだいぶ伸びてきて、林の中は少し暗くなってきます。
ミヤマザクラがようやく咲きました。
一番咲く時期が遅い桜の仲間です。
これが咲くと、そろそろ春も終わりだなあと思うのであります。
サクラが散り、春の妖精たちが順々に姿を消していきます。
一方で、咲き始める花もあり、虫や鳥たちが存在感を増し、にぎやかにもなってきます。
そろそろ初夏を迎える動物園にぜひお越しください。
散る花の別れに慣れしかひもなく おなじ惜しさに暮るる春かな(漫吟集:契沖)
2016年6月7日(火曜日)初夏、初めてのカッコウの声を聞いて
先週までの寒さが温み、日中はまた少し暑くなってきました。
それでも、風は冷たいままで、朝夕は少し冷え込みます。
動物園の外から、カッコウの声が聞こえてきます。
実際には、もう少し前から市内では鳴いていましたが、園内でよく聞くようになったのは最近ですね。
唐突ながら、イギリスの作曲家フレデリック・ディーリアスの作品に「春初めてのカッコウの声を聞いて」という曲がありまして。
小規模のオーケストラまたは弦楽合奏用で、田園の情景が浮かぶ美しい曲です。
機会があったら聴いてみてください。
事務所裏のツバメの巣は、一度落ちてしまいましたが、もう一度別のところに作り直しているようです。
事務所裏のエゾノコリンゴに、エゾシロチョウのさなぎがついていました。
もうしばらくしたら、羽化してくると思います。
さて。
今日は午後にちょっとだけ園内を歩いてみました。
サル山に大きなヤナギの木が設置されています。
早速一頭が登り、睨みをきかせているようにみえます。
下に目を転じると、何とも言えない表情で毛づくろいをしているペアがいます。
気持ちいいのでしょうか。
北海道ゾーンでは、ナナカマドが咲き始めました。
サクラと同じくバラ科の木ですが、エゾヤマザクラ、エゾノウワミズザクラよりも後に咲きます。
ゼンテイカ(左)とエゾスズラン(右)も咲いています。
木道沿いのハンノキに、ハンノキハムシがついていました。
メタリックカラーの、きれいな甲虫です。
閉園時間間際、そろそろ中に入りたいのか、獣舎の裏をのぞくアミメキリンのコハネ。
おそらく、担当者が裏にいたのだと思います。
既にお知らせしておりますが、再来週の19日、日曜日に、キリンの日のイベントが開催されます。
イベントとして、「みんなでキリンになろう!」、「キリン舎のバックヤード見学」、「キリンのスペシャルパクパクタイム(20名限定)」が行われる予定となっていますので、ふるってご参加くださいますよう。
また、同じ日に、チンパンジーの赤ちゃんの愛称発表を行います。
こちらもあわせてご参加ください。
日中の気温差もけっこうあります。
季節の変わり目ですので、健康にお気をつけてお過ごしください。
あ、お暇があったらぜひ動物園までお越しくださいね。
2016年6月2日(木曜日)麦秋至
ここのところ涼しい、というより寒い日が続きます。
仕舞ったはずの防寒着をひっぱりだすことになりました。
まあ、そういうこともあります。
園内の緑がどんどん濃くなって、花も増えてきています。
72候では今頃を「麦秋至(むぎのときいたる)」と言い、秋まきの小麦が実る頃であることが由来です。
北海道ではどちらかと言えば、色々な草花が花盛りになってくる時季ですね。
北海道ゾーンではマイヅルソウ(左)やコンロンソウ(右)が咲き始めました。
花としては、そろそろ初夏に差し掛かろうかというところです。
風があると肌寒いですが、花々を愛でながら散策はいかがでしょう。
フクロウの森に寄ってみました。
エゾフクロウ(左)やオオコノハズク(右)が巣箱のところにいます。
中に、両脚に黄色い足環をつけたコミミズクがいます。
フライトを務めていたコミタンです。
今シーズンで引退したため、フクロウの森で生活しています。
シロフクロウたち。
メスのアナ(左)とオスのしらたま君(右)です。
しらたま君は先日おびひろ動物園からやってきました。
ワシミミズクのメスと、先日誕生したエゾフクロウのヒナ。
順調に育っているようです。
親子でちょっとウトウトしているように見えます。
サル山にて
4月に生まれた赤ちゃんが大きくなり、もう一頭が先月末に生まれました。
大きさの違いがわかるでしょうか。
猛獣舎にて
チョコが何やら変な顔をしています。
これ、別に怒っているわけではありません。
先日キリンでも紹介しましたが、これがトラのフレーメンです。
発情がまた来ているようです。
マーキングおしっこの様子です。
尻尾を立てて、お尻を向けたら注意してくださいね。
午後になって、カフカ。
ごろ寝中です。
呼びかけても、ちょっと頭が動いただけでした。
ライオンの親子。
ゆうひのたてがみもかなり増量されてきましたが、まだまだ、親父であるアキラにはおよびません。
とはいえ、おとなになるまでには、立派なたてがみが伸びることでしょう。
事務所への帰り道で、ジュルジュルというエナガの声が聞こえたので探してみました。
枝先から器用にぶら下がっています。
こうして、枝や葉についている虫を食べたり、樹液を舐めたりするのです。
常に見かける鳥ではないので、ちょっと得した気分になります。
今日はそんな日でした。
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