釧路の炭鉱
釧路では、国内唯一の坑内掘稼行炭鉱である釧路コールマイン株式会社が、海底下から石炭を採掘しています。
石炭とは?
石炭はもともと植物で、石油や天然ガスと同じ化石燃料です。主に湿地帯に繁茂していた植物が倒れて積み重なった状態で空気から遮断され、地下に埋没し、長い時間をかけて地球の圧力と熱を受け形成されたものと考えられています。釧路の石炭は4,500万年前の地層から形成されたといわれています。
釧路炭鉱の歴史
幕末の1856年に北海道で初めて、オソツナイ(岩見ヶ浜)の海岸線に露出している石炭が掘られ、翌年からは白糠町の石炭岬で採掘されました。
1920(大正9)年4月には太平洋炭礦株式会社が創業し、本格的に石炭を掘り始めました。
石炭の需要が伸びる中、仕事をする人の数も最大で約5,000人を数え、最盛期には年間261万トンの石炭を採掘し、地域を支える産業の大きな柱の一つとなりました。
1970年代以降、太平洋炭礦株式会社は、道内の大手炭鉱が次々と閉山する中でも生産を続けましたが、2002(平成14)年の閉山に伴い、地元企業出資の新会社「釧路コールマイン株式会社」に引き継がれています。
釧路炭鉱の概況
釧路コールマイン株式会社では、「人車」と呼ばれるケーブルカーで、石炭を掘る海底下の現場へ向かい、石炭層を掘り進む機械で石炭を採掘しています。
採掘された石炭は、ベルトコンベアに乗せられて選炭工場へ運ばれ、製品となる石炭と捨石(ズリ)に選別されます。
製品となった石炭は、火力発電所や工場に運ばれて使用されます。
年度 |
2017 |
2018 |
2019 |
2020 |
2021 |
2022 |
2023 |
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石炭生産量(トン) |
612,100 |
316,750 |
220,300 |
271,200 |
266,900 | 261,600 | 257,100 |
釧路火力発電所
2015(平成27)年6月、釧路コールマイン株式会社(KCM)は、株式会社IDIインフラストラクチャーズ(IDI)を中心としたKCMの石炭を燃料とする火力発電所の建設計画を公表しました。IDIでは、同年7月、事業主体となる株式会社釧路火力発電所を設立し、2017(平成29)年12月、建設工事に着手、2020(令和2)年12月に営業運転を開始しました。
釧路火力発電所の稼働によって、地元産出の石炭の地産地消や、東北海道でのエネルギー源の確保による安定的な電力供給などに繋がることから、市としてもこの取組みを支援しています。
計画概要
- 発電容量…11万2千kW
- 燃料…石炭(20~25万トン/年)+木質バイオマス
- 事業所在地…釧路市興津1丁目13番1号
石炭のことをもっと知るには
旧太平洋炭礦炭鉱展示館
釧路の炭鉱が歩んできた道のりや、石炭が実際にどのように掘られているのかなどを学ぶことのできる施設です。日本一の大塊炭や採炭機械などを間近で見る事ができます。(当施設は太平洋炭礦株式会社所有の施設です)
- 展示内容 日本一の大塊炭(およそ6トン)、太平洋炭礦の概況、石炭の種類、模擬坑道(坑内電気機関車・SD採炭切羽模型・コンティニアスマイナーなど)
- 住所 釧路市桜ケ岡3丁目1番16号
- 電話 0154-91-5117
- 開館時間 午前10時から午後4時まで
- 休館日 水曜日、年末年始・料金 大人300円(200円)、子供200円(100円) かっこ内の料金は10人以上の団体割引料金です。
- 交通アクセス くしろバス白樺線(17番または18番)を利用。「桜ヶ岡2丁目」または「益浦入口」停留所で下車の後、徒歩約10分。
石炭基礎講座
エネルギーとしての石炭の重要性について理解を深めていただくことを目的に、9月5日はクリーン・コール・デー(石炭の日)と定められています。毎年、9月5日を中心に、国内各地で石炭に関するイベントが行われており、釧路市においても、国内唯一の坑内掘り稼行炭鉱である釧路炭鉱についての理解を深めていただくため、石炭基礎講座を開催しています。
開催日 |
講座内容 |
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2024年10月5日 | 釧路コールマイン坑内見学 |
2023年9月30日 | 釧路コールマイン施設見学 |
2022年10月8日 | 釧路コールマイン施設見学 |
2019年9月21日 | 釧路コールマイン施設見学、興津ズリ山見学 |
2018年9月22日 | 釧路コールマイン施設見学、救護隊訓練見学 |
2017年9月30日 | 釧路コールマイン施設見学、興津ズリ山見学 |
2016年9月24日 | 春採駅、知人貯炭場、南埠頭見学 |
石炭セミナー
石炭についての理解を深め、今後の石炭のあり方を考える契機としていただくため、石炭セミナーを開催しています。
開催日 |
セミナー内容 |
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2024年 2月27日 |
『日本を取り巻くエネルギー情勢と石炭の役割』 『CO2を活用した炭層メタン増進回収』 |
2022年11月14日 |
『石炭ガス化によるカーボンニュートラルな水素製造と地域利用』 ~三笠モデルとCO2固定事業~ (室蘭工業大学大学院工学研究科 特任教授 名誉教授 板倉 賢一 氏) (釧路コールマイン株式会社 専務取締役 松本 裕之 氏) |
2021年11月18日 | 『カーボンニュートラル社会の実現に向けた石炭の役割について』 (一般財団法人 石炭フロンティア機構 技術開発部長 大中 昭 氏) 『釧路コールマインの目指すカーボンリサイクル 』 (釧路コールマイン株式会社 専務取締役 松本 裕之 氏) |
2020年11月19日 | 『カーボンリサイクルの展望と課題』 (一般社団法人カーボンリサイクルファンド 事務局長代理 冨田 新二 氏) 『釧路コールマインの新たな挑戦 新採炭システムと カーボンリサイクル』 (釧路コールマイン株式会社 専務取締役 松本 裕之 氏) |
2019年11月26日 | 『コールクリーニングと地球環境』 (北海道大学大学院工学研究院 環境循環システム部門 資源再生工学研究室 准教授 伊藤 真由美 氏) 『カーボンリサイクルの普及に向けて』 (一般社団法人カーボンリサイクルファンド 事務局長代理 冨田 新二 氏) |
2018年11月28日 | 『グローカル経済と釧路の石炭』 (東洋大学経済学部 教授 島西 智輝 氏) 『KCM救護隊・前田建設救護隊合同訓練を通じて 災害を未然に防ぐリーダーの育成を目指して』 (前田建設工業株式会社 執行役員安全担当 阿部 美行 氏) |
関連情報
ダウンロード
- 石炭のパンフレット (PDF 2.8MB)
- 広報くしろ令和6年12月号「生きたヤマを活用した技術継承で、世界に誇る炭鉱技術を海外へ」 (PDF 457.6KB)
- 釧路石炭ガイド表面 (PDF 5.3MB)
- 釧路石炭ガイド裏面 (PDF 5.7MB)
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このページに関するお問い合わせ
産業振興部 産業推進室 産業推進係
〒085-8505 北海道釧路市黒金町7丁目5番地 釧路市役所本庁舎4階
電話:0154-31-4550 ファクス:0154-22-8972
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