2015年11月のどうぶつえん日記
2015年11月27日(金曜日) 朔風が払うまでもなく
午前中は湿った雪が降っていましたが、午後になるとあがりました。
天候が落ち着いたところで、雪かきに大わらわです。
今日から小雪の次候「朔風払葉(きたかぜ 木の葉を払う)」となりますが、風に吹かれるまでもなく、常緑樹以外の葉はもうほとんど残っていません。
フライングケージにて、仲良く並ぶオシドリのペア。
冬になりカモ類がきれいな繁殖羽に換わっています。
仲が良さそうに見えますが、カモの仲間のペアは実際には1シーズンだけの関係で、相手はほぼ毎年変わります。
吹雪の中、悠然と立っているアメリカバイソンのポロロさん。
首回りや肩の筋肉ががっしりとしているのがわかります。


側蹄(そくてい)と言って、他のシカの仲間よりもひづめの数が多いのです。
雪や氷の上を歩くため、しっかりと支えるためにこうした足のつくりになっています。
そのため、歩いている時にはひづめがぶつかってカチカチと音がするのです。
先日、ビーバー・カワウソ舎の壁を、ボランティアで塗装していただきました。
いつもありがとうございます。
今日はちょっと動きがシンクロしていたカナダカワウソのペア


菊丸は部屋の中で、毛づくろいをしていました。
ガラス越しなので、写真はいまいちです。
悪天候もお構いなしで、ミルクは今日も良く遊んでおります。
雪が積もっているので、運動場は滑りやすくなっています。
写真はちょうど滑ったところです。
その後、左官バケツに向けて飛び込んだところをみると、特に気にしてはいない様子。
飛び込む、というか、足が滑って頭から落ちたところがこちら。
吹雪が開けると、青空が広がっていました。
降ったりやんだり、気温が上がったり下がったり。
忙しい天気ですが。
息抜きに動物園までお越しください。
2015年11月24日(火曜日) 初めての雪
今年初めての雪が降りました。
少し遅めの初雪ですが、果たしてこのあとどうなるのでしょう。
さすがに根雪には早いと思いますけれど。
シマウマとダチョウはお昼過ぎの時点で入り口前でスタンバイしていました。
さすがにこの天気ですと、ジョンも威嚇に来ません。
キリンも同様ですが、今後早めに収容することが増えると思いますので、ご承知おきください。
アフリカタテガミヤマアラシのテンテンは、今日は起きていました。
部屋の中を落ちついて歩いています。

そのうちに下りてきて、何やら小枝が気になる様子。
後ろ足で立ち上がり、前脚で器用に枝をつかんでいます。
その後ろから、またもコーアイ。
でも、今日はあまりしつこくありません。
少し冷静になったのでしょうか。
今日は屋根の下で食事をしていたメンヨウとヤギ。
メンヨウの子どもも、屋根の下から出たがりません。
外に行くと歩きづらそうにしていて、なるべく足もとが乾いたところにいたいようです。
対照的に、あまり気にしていないようだったのがアルパカです。
多少足もとがぐずぐずでも、普通に歩いています。
子どももだいぶ大きくなり、サイズは親に近づいてきました。
毛がぼさぼさに見えるのはご愛嬌です。
雪が積もると一気に冬らしくなります。
運転に気を付けて、動物園までお越しください。
おまけ

そのうち立ち上がったり、ブイをめがけて飛び込んでみたり。
あまりいい写真じゃなくてすみません。
2015年11月21日(土曜日) 見えるものと見えないもの
徐々に冷え込みが強くなってきましたが、日中はそこそこ暖かくなります。

視線の先にはコハネ。
ちょうど尻尾の毛づくろいをしていたところです。
時々、まだ一緒にしないんですか、と聞かれることがあるのですが。
まだ両方とも成長途中ですので、十分に成長するまでしばらくお待ちください。
ここのところ、にぎやかなペンギン舎です。

元気よく大声で鳴きます。
鳴くのに合わせて、翼が上がったり下がったり、胸も膨らんだりしぼんだりします。
首が伸びているように見えますが、実際に、普段は首が曲がっているのと、羽毛で隠れているので、より長く見えるのです。

一羽が鳴くと、他の個体もつられるのか、応えてなのか、鳴き声が続きます。
見ているとけっこうおもしろいものです。
同じように、羽毛で隠れているので丸っこく見えるのがフクロウの仲間です。
脚や首が短く、ずんぐりして見えますが、実は羽毛がしっかりと隠しているのです。
こちらの個体で見てみると、脚が見えます。
前回のエゾフクロウと違って、指先には羽毛が生えていません。
シマフクロウなど、魚を主に食べるフクロウの仲間の脚の指には羽がないのです。
水の中に脚を入れるので、水の抵抗を減らして魚を捕まえやすくするためとか、濡れてしまって重くならないようにするためなどと言われています。
またフクロウの仲間は足の指が前に2本、後に2本となっていて、ものをしっかりとつかむことができます。
これを対趾足(たいしそく)と言います。
フクロウの他に、カッコウの仲間やインコの仲間、キツツキの仲間などが同じ足のつくりをしています。
ちなみに多くの鳥では、足の指は前に3本、後が1本です。
細かい話かもしれませんが、近くでじっくりと見ていると、動物たちの色々な違いが見えてきます。
たまにはじっくりと、動物を観察してみませんか。
おまけ
ポリタンクに向けて飛び込み、遊ぶミルク
いつものクロクマになった後、ちょっと立って背中をこするツヨシ
2015年11月17日(火曜日) 金盞花は咲いたのだろうか
冷え込みが緩み、今日は暖かい日でした。
今日はゼニガタアザラシのプール掃除でした。
えりもが体をくねらせながら、斜面を登っていきます。


降りるときは、するっと一気に滑っていきます。
自在に立って歩くような生き物ではありませんが、体をうまく使って動いています。
他の個体もバシャバシャと水をかいて動き回っておりました。
案外、色々な動きが見られるので面白いです。
暖かい日だったので、ヒグマたちものんびりとしています。
相変わらず声をかけると座り込むヤマトと、ちらっと見るけれどあまり気にしてくれないキチノスケ。
キチノスケの冬毛もそこそこ伸びてきたようです。もともと黒っぽいのでわかりにくいのですが。
隣のフクロウの森では、オオコノハズクたちが巣箱に入っていました。
きれいに一羽ずつ、それぞれ気に入った場所があるのかもしれません。
入っていない個体もいるので、それはそれでなぜなのかが気になりますが。
正直なところ、よくわかりません。

多くのフクロウの脚は、指先まで細かい羽毛が生えています。
飛んでいる時に音が立たないようにするためとか、獲物を捕えた時に脚をかまれてもケガをしないようにするため、などと言われています。
見られているのに気付いたのか、やめてしまいました。
右の写真のような姿勢でいると、脚が短いように見えますが。
お腹の羽で隠されているだけで、実はそれなりに脚は長いのです。
普段何気なく見ている動物たちですが、日々少しずつ、変わったり変わらなかったりしています。
新しく気づくこともあるし、そうでもないこともあります。
そういえばもう立冬なので、冬なのですが、今日はあまり冬らしくはありません。
まあ、そういうこともあるのでしょう。冬はまだこれからです。
2015年11月12日(木曜日) 山さびしかる冬は来にけり
久々によく晴れて、暖かい日でした。
木々の葉もすっかり落ちて、空がよく見えます。
猛禽舎前のツルウメモドキ。
赤い実はだいぶ鳥たちに食べられたようです。黄色い果皮だけが残っています。
サル山前のイチイの木も、ほとんど食べられたようで、実が少なくなっています。
久々に類人猿舎まで行ってみました。
仲良く座っているオランウータンのロリーとりな。
今日もカゴで遊んでいたようです。
チンパンジーの赤ちゃんは、だいぶ大きくなりました。そろそろ生まれてから3か月が経ちます。
リリーは、赤ちゃんの手をつかんで引きずるようにしていることも、けっこうあります。
赤ちゃんは赤ちゃんで、手を突いて体を持ち上げようとしたり、別な方向に行きたがったりしています。
人間から見ると、割とぞんざいな扱いをしているようにも見えて、時々はらはらしてしまいますが。
チンパンジーとしては、たぶん普通の扱いなのでしょう。
前のようにしっかりと抱きかかえている時もありますが、かなり動き回るようになりましたので。
以前より見やすいと思います。
室内の観覧通路からじっくりご覧いただけますので、ぜひどうぞ。
外に出て、ワピチ舎をのぞいてみました。
暖かいからか、皆そろって日当たりのいいところでのんびりとしていました。
しっかりと灰色の冬毛に換わっています。
ふと空を見上げると、赤い木があるのに気が付きました。
運動場にあるアズキナシ(バラ科)です。
赤い実がまだ多く残っていて、青空に映えています。
アイヌ語では「チカプセタル」(鳥・エゾノコリンゴの果実)と呼ばれるそうで、同じバラ科のエゾノコリンゴから名前がついています。

大きさは違いますが、似ていると言えば似ています。
どちらも鳥たちが好んで食べますので、そのうちにきれいになくなるでしょう。
紅葉は終わって葉も落ち、彩りが少なくなってきましたが。
冬は冬で見どころがありますので。
ぜひ動物園までお越しください。
秋はいぬ風に木の葉は散りはてて 山さびしかる冬は来にけり(続古今和歌集:源実朝)
2015年11月10日(火曜日) 秋の仔と言いたいけれど既に立冬だった
週末からぐんと冷え込み、今日も冷たい雨が降っています。
暦の上では立冬に入り、もう冬です。
こう、寒くなってくると、熱帯の動物たちは少し寒そうにしています。


キリンたちも獣舎の近くに居て、スカイはシャッターの前で仁王立ちをしています。
寒いので早く入りたいのでしょう。
これから冬になります。
天候や気温次第ではありますが、キリン、シマウマ、ダチョウなど、一部の動物については、遅めに出したり、早めに収容したりすることがあります。
動物たちの健康のため、ご理解くださいますよう、お願いいたします。
午後に少し、うさぎドームにお邪魔しました。
テンジクネズミたちはおしゃべりしながら草を食べていました。
人が多いときには、隠れようとしておしりしか見えないこともあります。
今日は天候のせいかお客様も少なく、のんびりしていたようです。
さて。
実は先月末に、ウサギの子どもが生まれています。
生後3週間ほどたちましたので、室内ですが、親子の展示を始めました。
子ウサギは4頭います。
母ウサギは5月に当園に来た個体で、まだ1歳になっていないと思います。
一般に、カイウサギの性成熟は生後4~5か月くらい、妊娠期間はおよそ1か月で、一度に5,6頭の子を産むと言われています。
母親のお乳に吸い付こうとしてみたり、キャベツをかじってみたり。
寝ているときもけっこうありますが、案外ちょろちょろと動き回ります。
アオメキバタンのしんちゃんの隣のケージで、親子の様子をご覧いただくことができます。
かわいい子ウサギに会いにお越しください。
おまけ
ちょっと用があって丹頂鶴自然公園まで行ってきましたので、写真を少々。
今年6月に生まれたヒナも、もう親と同じ大きさになっています。
2015年11月7日(土曜日) 午後のひと時
今日から少し冷え込んできました。
サル山にて、身を寄せ合うニホンザルたち。
数頭でまとまって、毛づくろいをしあっています。
顔やお尻の赤みが少しずつ増してきました。
実は今日から本番だったペンギンウォーキングです。
フンボルトペンギンの運動不足を補うため、雪がつもる前に実施しています。
ペンギンたちを間近でご覧いただくことができますが、咬まれる可能性がありますので、安全のため手は出さないよう、お願いいたします。

階段を駆け上がっていきますが、一番右の個体は、実はずるをしています。
端っこの斜面の上は段差がないので、楽なのです。
要領のいいやつというのは、どこにでもいるものです。
寝そべって毛づくろいをしているカナダカワウソ。
仲良くしているようです。
部屋の中でお食事中のアメリカビーバーの菊丸。
ヤナギの小枝をカリカリとかじっています。
今日は午前中に外に出ていたので、先に部屋でお食事中のカフカ。
外にいたチョコは、爪とぎをしていました。
西日に照らされて凛々しく見えます。
チョコのお食事シーンです。
寒くなってきましたが、まあ、数日前が暖かすぎたともいえるのかもしれません。
だんだんと冬になってきました。
おまけ

2015年11月3日(火曜日) 霜となりて降るゆへなり
よく晴れて、暖かい日でした。
本日は秋の遊園地まつりの日で、遊具が無料(コイン式は除く)でしたので、大勢のお客様がお越しくださいました。
遊園地は今日で今年の営業を終了し、来年の4月下旬までお休みとなります。
また、西門も明日からは閉鎖となりますので、入場は正門からお願いいたします。
さて本日は、ペンギンウォーキングの練習が行われました。

ギャラリーが多いので、ちょっと緊張気味だったかもしれませんし、あまり気にしていないのかもしれません。
本番は今週土曜日、11月7日から開始して、1か月程度、奇数日に行います。
ペンギンたちの歩く様子をぜひご覧ください。
また、それに伴って、アルパカ散歩は偶数日に行います。
どちらも天候や動物の体調次第で中止になることもありますので、掲示、園内放送、ツイッター、ホームページ等でご確認くださいますよう、お願いいたします。
さて、そのアルパカですが。
今日はこんなことになっていました。
柵にトパーズの頭が入っています。
こうしてみるとひっかかっているように見えますが。
案外毛深いので、するっと抜けます。
心配ご無用です。
ところで、うしろのルビーは何をやっているのでしょう。
乗っかるつもりなのか、押し込むつもりなのか、そもそも遊んでいるのか。
アルパカではないのでわかりません。
仲良く並ぶアカコンゴウインコ。息子が母ちゃんの羽づくろいをしています(左が息子です)。
見られているのに気付くと、やめてしまいました。
別にやめなくてもいいのに。
午前中、お腹を出して寝ていたライオンのゆうひ。
突き上げた肢がぴくぴくするのがなかなか面白いです。
暖かいので、リラックスしていたのでしょうか。
ホッキョクグマ舎の手すりに止まっていたフユシャクの仲間。
そろそろ虫の季節もおしまいです。
ガの写真で〆るのもなんなので、おまけでミルクの写真を1枚。
今日はこのブイがお気に入りでした。
11月になりました。
暖かかったり寒かったり、安定しませんので、風邪などひかないよう、ご注意ください。
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