釧路市養殖事業調査研究協議会
釧路の海面養殖について
令和3年秋、釧路沿岸で赤潮が発生し、魚たちが大きな被害を受けるような事態となりました。
この問題に対応するため、釧路市では、関係者が一丸となって魚を育てる「養殖」の試験を始めました。
特に釧路沿岸では夏でも海水温が20℃を超えないというメリットがあります。
- 令和4年度はギンザケの養殖試験を行いました。秋には、涼しい釧路で夏を越してほどよく脂が乗った生のギンザケが、スーパーや回転寿司に並びました。
- 令和5年度はトラウトサーモンの養殖試験を行いました。夏に海水温が20℃を超える日が続いたことが影響し、当初計画していた漁獲量には届きませんでしたが、夏を越した魚たちがスーパー等に並びました。
※ギンザケ
- 世界中で養殖ものが食べられており、主要産地はチリ、国内では宮城県。
- サケ類の中では成長がはやく、コンビニおにぎりの鮭の多くはギンザケを使用し、適度な脂乗りで身はやわらかい。
※トラウトサーモン
- ニジマスを海で養殖したもの。海面養殖の最大産地はチリ。
- 回転ずしのサーモンの多くはトラウトサーモンを使用。適度な脂乗りで身はプリっとした食感。
令和5年度の養殖試験結果について
概要 トラウトサーモンの海面養殖
- 5/25 イケス設置、中間種苗投入 平均400グラム×5,600尾 2.52トン
成果
- 11/17~12/1 水揚げ計2回 平均1.42キログラム×2,086尾 2.96トン
- 生残率:37.3% 成長倍率:1.2
- 水温:平均19.5℃ 最高23.9℃(9/13) 最低10.8℃(6/13)
- 給餌日数:115/190日 5.66トン
令和4年度の養殖試験結果について
概要 ギンザケの海面養殖
- 7/5 イケス設置(場所:東港区北防波堤外海。大きさ:直径14m×深さ4m1基)
- 7/20 中間種苗投入 平均1.6キログラム×5,700尾 9.12トン
成果
- 9/9~10/13 水揚げ計4回 平均2.29キログラム×5,500尾 12.6トン
- 生残率:96.5% 成長倍率:1.39
- 水温:平均16.6℃ 最高19.4℃(8/8) 最低14.0℃(8/1)
- 給餌日数:49/80日 6.22トン
サーモンの名称について
令和5年2月20日(月曜日)から令和5年3月31日(金曜日)にサーモンの名称を公募し、応募者数646人、応募件数1,450点の中から選考しました。
選考結果は以下のとおりです。
名称:くしろ茜サーモン
由来
- 釧路産であることをアピールすると共に、サーモンの色を釧路の美しい夕日の「あかね」色にたとえて、シンプルに分かりやすく「くしろ茜サーモン」にしました。サーモンと一緒に美しい釧路も丸ごと、日本中、世界中で愛されるようになってほしいという願いを込めました。
※応募者には、商品の発送をもって当選とかえさせていただきました。
また、「くしろ茜サーモン」のオリジナルロゴマークを作成しました。このオリジナルロゴマークは市内スーパー等での販売時に使用されました。
イケス設置の様子をYouTubeに公開しています
令和5年5月25日にトラウトサーモンの中間種苗約5,600尾を投入し、海水馴致(淡水で飼育された魚を海水に馴らす)させた後、釧路港内の養殖場所にイケスの設置を行いました。
当日の様子を釧路市の公式YouTubeに公開しましたので、下記リンクから是非ご視聴ください。
このページに関するお問い合わせ
水産港湾空港部 水産課 水産係
〒085-0024 北海道釧路市浜町3番18号 くしろ水産センター2階
電話:0154-22-0191 ファクス:0154-22-9395
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