2017年3月のどうぶつえん日記
2017年3月30日(木曜日)雲のあなたは春にやあるらん
いつの間にやら3月も終わってしまいます。
時の経つのは早いものです。
月初めは暖かかったのですが、ここのところ少し冷え込んでいます。
三寒四温などと申しますが、こうやって暖かくなったり寒くなったりしながら、季節が移ろっていくのです。
ハクチョウ池の氷が解けはじめ、少し水面が見えてきました。
池のほとりでは、ネコヤナギの花が咲き始めています。
日当たりのいい場所では、アキタブキが咲き始めました。
市内よりはちょっと遅い開花です。
止まり木で仲良く寄り添う、シマフクロウのペア。
繁殖期なのですが、残念ながら抱卵はしていません。
北海道ゾーンのアオサギコロニーには、アオサギたちが戻ってきました。
彼らの繁殖期はこれからです。
タンチョウ・アオサギ観察デッキから見ることができます。
キバシリが樹を駆け上りながら、エサを探しています。
小鳥たちもそろそろ繁殖期に入り、少しずつさえずりが聞かれるようになりました。
夏鳥の本格的な渡来は、もう少しあとになります。
先日踊っていたので、そろそろかなあと思っていましたが。
タンチョウが産卵したので、巣に座っているところを見ることができます。
まだ周囲は雪ばかりで、巣とは思えないのですが、本人(鶴)的にはこれでもいいようです。
この辺、かなり個体によって差があり、立派な巣を作る個体も、雑な個体もいます。
ここのメスはかなり雑なので毎年こんな巣ですが、オスが後で増築するのでそれなりに見栄えがするようになります。
ちなみに、この写真では卵を抱いているのがオス、立っているのはメスです。
タンチョウはオスもメスも交代で卵を抱きます。
驚かさないように、静かにご覧ください。
声がしたので頭上を見上げてみると、ツグミの群れがいました。
そろそろ北へ帰る頃なのでしょう。
別の日の写真ですが、道路上でエサを探していたマヒワです。
夏の間は標高の高いところで繁殖し、冬は平地に下りてきます。
彼らも、そろそろ繁殖地へ帰る頃です。
夕方や夜にはまだ雪が降ることもあり、まだ冬の名残があります。
一方で、冬鳥の北帰行が始まり、花も少しずつ咲き始めました。
春になりつつある動物園へ、どうぞお越しください。
また、新年度となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
冬ながら空より花の散り来るは 雲のあなたは春にやあるらん(古今和歌集:清原深養父)
2017年3月10日(金曜日)春を探して
年度末進行で、すっかり間があいてしまいました。
なかなか園内をうろうろすることができていません。
そんなわけでご無沙汰ですが、皆様いかがお過ごしでしょう。
ポカポカ陽気だったからか、ミルクは訪ねていった時には寝ておりました。
結局、今日はプールに入らなかったそうです。
まあ、そういう日もあります。
サル山にて、毛づくろいをしあうニホンザルたち。
だらしなく腹を出していたり、座りながらだったり、色々なパターンがありますが。
昨日よりも暖かいからか、リラックスしているようです。
巣箱の中のエゾフクロウ。
特に卵を抱いているわけではないようですが、彼らの繁殖期もそろそろです。
こちらはワシミミズク。
よく鳴くようになり、日中でも低い声が聞こえます。
ヒグマ舎にて、まだ冬毛でモコモコのキチノスケと、すでに換毛が終わりかけているヤマト。
おじいちゃん達には、少し過ごしやすくなったでしょうか。
午後になって、キロルに会いに行ってみました。
ブイをくわえて、プールに投げ込みます。
犬歯に引っ掛けていて、ファッファッと声を出しながら運ぶのですが、器用な真似をするものです。
今日の木道の様子です。
まだ周りは一面の雪で、花が咲くにはもう少しかかります。
アカゲラが盛んにドラミングをして縄張りを主張し、ときどきオス同士で争っています。
タンチョウ広場のところで、ネコヤナギが穂を膨らませていました。
少しずつ、春らしくなってきます。
タンチョウのダンスも、盛んにおこなわれるようになってきました。
ポンプ動作といって、首を上下させて、踊りに誘います。
![写真:タンチョウのダンス2](../../../_res/projects/default_project/_page_/001/001/910/000101452.jpg)
![写真:タンチョウのダンス3](../../../_res/projects/default_project/_page_/001/001/910/000101451.jpg)
なかなか、息が合っていないようですが。
今年はうまくいくでしょうか。
彼らの繁殖期はこれからです。
眼にはなかなか見えませんが、少しずつ春らしくなってきています。
春を探しに、動物園で散策はいかがでしょう。
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