【日記】赤ちゃん誕生!(2021年3月5日更新)

ページ番号1002215  更新日 2022年8月29日

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2019年7月2日(0日齢)

キリンの妊娠期間はおよそ450日ですが、実際は420~468日と幅があります。
冬に赤ちゃんが産まれると寒さで成長が悪くなるので、暖かい時期に産まれるように計算して、交尾の時期を調整しました。
万一早く生まれても対応できるように、出産予定日よりも早い時期から、寝室の中を暗視カメラで撮影しました。

この日の朝、担当者が出勤すると赤ちゃんが横たわっているのが見えました。
何時に出産したのかモニターで確認すると、朝方5時30分頃のことでした。
普通、キリンの赤ちゃんは30分~1時間ほどで立ち上がることができます。
産まれてから2時間以上経っているのに赤ちゃんは座ったままです。
しばらく観察していると、赤ちゃんはがんばって立ち上がろうとしていましたが、どうしても立ち上がることができず、座り込んでしまいました。
母親のコハネはなんとか赤ちゃんを立たせようと前足でやさしくうながしますが、赤ちゃんはどうしても立ち上がることができません。

写真:座ったままのキリンの赤ちゃん


次第にコハネはあせってきたのか、「早く立って、早く立って!!」と言わんばかりに、赤ちゃんを荒々しく小突きだしました。
このままではコハネのイライラも募り、赤ちゃんにも危険なので、赤ちゃんをダチョウ舎で一晩過ごさせることにしました。
自力でミルクを飲んだ様子がなかったので、この日はウシの初乳とブドウ糖を与えて様子を見ることにしました。
とはいえ、立てないことには生きていくことができません。

写真:立ち上がったキリンの赤ちゃん


まずは立つことが肝心だと、飼育員が4人がかりで赤ちゃんを立たせてみました。
赤ちゃんは足に力が入らず、体全体がグニャグニャとして、支える飼育員も大変でした。
何度か繰り返して立たせてみると、フラフラしながらもなんとか自力で数分ほど立つことができました。
立った状態で全高(身長)を測ると160cm、体重は53.5kgでした。

2019年7月3日(1日齢)

翌日、飼育員の手助けがなくても、自分で立ち上がることができるようになったので、母親のおっぱいを吸うようにならないか、再びチャレンジすることにしました。
まずはシマウマ舎の放飼場から赤ちゃんとコハネを対面させました。

写真:赤ちゃんとコハネの対面


コハネは赤ちゃんを気にする様子で嫌がることもなかったので、キリン舎の寝室で一緒にすることにしました。

キリンのおっぱいは後足の付け根にあり、コハネはお尻を赤ちゃんの顔に近づけて授乳を促しますが、赤ちゃんは乳首を探そうともしませんでした。
やむを得ず、コハネと同居させながら人工哺育をすることにしました。

写真:赤ちゃんにミルクを与える様子

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