2015年7月のどうぶつえん日記

2015年7月28日(火曜日) 前回タイトルをつけ忘れたのは内緒

いつの間にやら7月も終わりが近づきました。
ここのところ、釧路にしては湿度も高く、蒸し暑い日が続いております。

暦の上では24節気の「大暑」、72候では「土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)」となります。


夜の動物園の開催に向けて、園内に缶ドルアートのが設置されました。
当日はこのほかに、アイスキャンドルも設置しますので、ライトアップされた動物園をお楽しみください。


授乳中のニホンザル。
子どももだいぶ大きくなりましたが、まだ母ちゃんに甘えています。


午後になって、そろそろ室内に入りたいらしいヒグマのヤマト。
アブにたかられていて、さすがにかゆいのか、壁に背中をこすりつけています。

 
柵越しですが、仲の良いアミメキリンのスカイとコハネ。
徐々に体格差が出てきて、スカイの方がだいぶ大きくなりました。

最近、コハネはアブが気になるのか、しきりに尻尾を振り回したり、足踏みをしたりしています。
どうしても夏場は虫が多くなりますし、この辺りは牧場も多いので、仕方のない部分もあります。
スカイはもう慣れてしまったのか、大きい動きはしません。


北海道ゾーンでは、夏の花が増えています。

ウド(ウコギ科)
目立たない花ですがひっそりと咲いています。


ツリガネニンジン(キキョウ科)
青い花がいくつもぶら下がり、これが名前の由来となっています。


クサレダマ(サクラソウ科)も咲き始めました。
木道沿いがまたにぎやかになってきましたので、のんびりと散策はいかがでしょう。


満開になったノリウツギと、訪れているハナアブの仲間。
アブと名前はついていますが、マルハナバチなどと同じく花粉や蜜を食べている虫で、刺してくることはありません。


ホザキシモツケとクジャクチョウ。
羽に大きな目玉模様があるため、この名前がついています。
ちなみに英語でも「peacock(クジャク)」と言います。
さらに蛇足を加えると、学名を「Inachis io」、日本の亜種は「Inachis io geisha」と言います。

名前の「io」は、ギリシャ神話に由来し、ゼウスの妻ヘラに仕えていた女性の名前とされます。
ざっくり要約すると、ゼウスが手を出したのがばれて、ヘラの怒りを恐れたゼウスに牝牛に変えられて世界中を放浪し、後々元の姿に戻ることができた、というお話のようです。
細かい中身については、ギリシャ神話ですのでお察しください。

その後の亜種名「geisha」ですが、これは日本の芸者に由来し、鮮やかな羽の模様を芸者に例えたものです。

綺麗なチョウで、北海道ではよく見かけますが、実は北方系のチョウなので、東北地方より南では少し珍しいのだとか。

さて。
夏本番となってきて、花も虫も種類が増えました。
賑やかになってきた動物園までどうぞお越しください。


2015年7月25日(土曜日) 

今日は生憎と霧雨でした。
気温もそこそこで、釧路にしては蒸してべたつく日です。

園内のところどころに照明が取り付けられ、来週末の夜間開園に向けて準備が進んでいます。
今年は、7月31日(金)、8月1日(土)、8月15日(土)の3日間で行われます。

提灯プレゼント、こども縁日、フクロウ観察ガイド、コウモリを探そう、星空観察会などが行われる予定です。
詳細は動物園からのお知らせをご覧ください。


おそらく主役を張ることになる、フクロウたちの様子です。


見下ろすエゾフクロウ。生憎の雨で、今日は屋根の下にいました。


今月巣立ったばかりの、オオコノハズクのヒナです。
まだふわふわの羽毛に包まれています。

羽ばたいても音がせず、静かに飛びます。
彼らの真の姿を見たい方はぜひどうぞ。


こちらは展示館前の猛禽舎にいるシマフクロウ。
彼らの夜の姿はどうでしょうか。

 
猛獣舎にて、父と子の寝相が似ていたので載せてみました。
夜間開園の際には、起きているでしょうか。

天候次第ではありますが、年3回だけですので、この機会にぜひ、夜の動物園までお越しください。

北海道ゾーンにて
 
タチギボウシ(ユリ科)とクルマユリ(ユリ科)が咲き始めました。
いわゆる「じり」の中、霧に濡れて夏の花たちが咲いています。


さて。
前回載せたので予定にはなかったのですが。今日のホッキョクグマ舎の様子です。

 
今日のミルク。いつものガス管で遊んでいましたが。
そのうちおもちゃを組み合わせて、その上に乗ってドヤ顔を決めます。
お客様から拍手が上がっていました。

 
今日はお客様からヘルメットの差し入れをいただきました。いつもありがとうございます。
早速、かぶろうとしてみたり、つぶしてみたり持ってみたり。

 
あとで行ってみたら、割ってしまっていました。
かなり気に入った様子です。

 
午後になって出てきたツヨシも、気になったようでさっそく遊んでいました。
なお、この写真を撮る少し前にはかろうじてつながっていたそうですが。
完全に二つに割れてしまっています。こうなるまで約3時間。

今日もよく遊んでおりました。
お疲れ様。


2015年7月23日(木曜日) 暑いような涼しいような

湿気があるからか、暑いのか涼しいのかよくわからない日でした。
雨もぱらつき、少々ぐずついた天気です。

そろそろ、世間様では夏休みが始まるころです。


動物園では夏の間、一部の動物でパクパクタイムを毎日決まった時間に実施することにしています。
今年は、フンボルトペンギン、ホッキョクグマ、ライオンを対象としています。
フンボルトペンギンは11時から、ホッキョクグマは13時半から、ライオンは15時からです。8月19日までは毎日決まった時間に行います。
もちろん、他の動物でも随時実施していますが、日によって変わりますので、園内の掲示や放送、ツイッターなどでご確認ください。

そんなわけで、ペンギンのパクパクタイムの様子です。

 
担当者からイカナゴをもらいます。


一部、羽がぼさぼさの個体がいますが、年に一度の換羽中なのです。
病気ではありませんので、ご安心ください。

中央広場には、むかしあそびコーナーが設置されました。

フラフープや竹馬など、昔懐かしい遊具が置いてあります。
お子さんに限らず、大人の方も童心に帰って遊んでみてください。
こちらは8月31日までとなっております。


ビーバー・カワウソ舎をのぞいてみると。

菊丸は部屋の中でヤナギをカリカリとかじっています。


こちらはお腹を出して寝ているカナダカワウソ。たぶんリッキーだと思います。
麻袋の中に入っていないのは、暑いからでしょうか。


北海道ゾーンでは、夏の花が咲き始めています。


これはミツバ(セリ科)です。
食用として知られていますが、大きくなり花が咲くと、こうなります。

 
トモエソウ(オトギリソウ科)とキツリフネ(ツリフネソウ科)が咲き始めました。
木道沿いで、鮮やかに黄色い花が目を惹きます。


こちらはイケマ(ガガイモ科)。
白い花が集まり、花でできた手毬のように見えます。


さて。
プールの補修が終わったホッキョクグマ舎の様子です。

 
今日は赤いブイが気に入っていた様子のミルク。
塗りたてのペンキが滑るのか、時々転びそうになりながら遊んでいます。

 
こちらはツヨシ。おもちゃで遊んだり、ゆったりと泳いだりしていました。

夏になりました。
リニューアルしたホッキョクグマ舎まで、ミルクとツヨシに会いにお越しください。
もちろん、他の動物たちもよろしくお願いいたします。


2015年7月17日(金曜日) 国産なす消費拡大の日

朝、出勤する頃は割と涼しいのですが。
日が高くなってくると一気に気温が上がります。
今日も一日、暑い日でした。


お昼過ぎ、猛獣舎をのぞいてみました。

ごろ寝しているカフカです。


寝返りをうって、反対向きに。
前脚で顔をおおっています。


お隣のライオン、ゆうひは起きていますが、眠そうにしています。


その隣、アキラは爆睡中。
ゆうきも寝ていましたが、陰になってうまいこと写真が撮れませんでした。

 
こちらは一足先に室内に入っているチョコ。
食餌がひと段落して、念入りに毛づくろい中です。
美容のためには欠かせません。

 
北海道ゾーンでは、ノリウツギ(ユキノシタ科)が咲き始めました。
左が全体像、右が拡大です。
アジサイに近い仲間で、似た姿ですが。
周りにある白いのは、実は花びらではなく、「がく」なのです。
花は、右の写真にある小さい花で、その集合の周りに、白いがくをもった装飾花がつきます。


木道沿いに、オオマルバノホロシ(ナス科)が咲きました。
「ホロシ」というのは、同じナス科の植物の古い呼び名です。
大きく丸い葉の「ホロシ」ということですね。

なお、タイトルの、「国産なす消費拡大の日」ですが。
元々は4月17日が「なすび記念日」で、それにちなんで、毎月17日をなすの消費を増やす日にしようということで、2004年に制定されたそうです。
そんな日があったことを初めて知りました。


ハクトウワシのところで、オオウバユリが咲き始めました。
花を咲かせるまでに数年~10年ほどかかり、一生に一度しか咲きません。
花が咲き始めるころから葉が枯れはじめ、残る栄養を全て種のために使うと考えられています。
「葉(は)が落ちる」ことから「姥(うば)」ユリという名前があります。

アイヌ語ではトゥレプ(溶けさせるもの)と呼ばれ、根からでんぷんを取って食用にしていたそうです。


ワピチ舎からレッサーパンダ舎に向けて歩いていると、見慣れない花がありました。
博物館に問い合わせてみたところ、ホタルブクロ(キキョウ科)だと教えてもらいました。
元々は園芸種だとされています。

釣り鐘のような花の中に、ホタルを入れて楽しむ風習があったそうです。

そういえばそろそろ、釧路湿原ではヘイケボタルが飛び始めていますね。
ホタルの話もしたいところですが、いい加減長くなりましたので、別の機会にいたしましょう。


2015年7月14日(火曜日) 小暑だというけれど十分暑い

週末あたりから、暑い日が続いています。
風があると幾分かましですが、陽射しも強く、徐々に夏らしくなってきました。


先週咲き始めたハシドイが満開になり、


植えられたものではありますが、ナツツバキ(ツバキ科)も開き始めました。
やはり昨年より咲くのが早いです。


 
ペンギン舎の午後のひと時。
フンボルトペンギンたちが、泳いだり、ちょっと休憩したりしています。



ヒグマ舎に行ってみると、ちょうどヤマトが水浴びを始めるところでした。
夏毛になってすっきりしたからか、このまん丸の尻尾がとてもいい感じに見えます。

 
まずはゆっくりと座ります。

 
その後、おもむろに体を掻いたり、ゴロゴロしたりします。


>極楽極楽

暑い日には水浴びが一番です。
……なお、後でキチノスケが来て追い出されたようです。
体はヤマトの方が大きく見えますが、こういうのは図体だけではないのでしょう。


ホッキョクグマ舎の改修が終盤に入っています。
プールに、防水の塗装をしているところです。
天候次第ではありますが、完成まであともうしばらくお待ちください。


おまけ


ある日のミルク。柵のすきまからガス管を出してしまい、取りたい様子。

 
担当者に取ってもらって、ご満悦です。


……あとでもう一回行ってみたら、また出してしまっていました。


2015年7月9日(木曜日) シリカウンカムイの落し物

今日も良く晴れて、暑くなっています。

レッサーパンダ舎で、少し模様替えがありました。

 
今までヤマアラシの隣の、少しせまいところにいたメイメイですが。
運動場が整備されたので、広いところに移動しています。

担当者力作のやぐらに早速登って、のんびりと寝ていました。
ずっと寝ているように見せかけて、いる場所は時々変わっているのだとか。


アフリカタテガミヤマアラシのテンテンは、石畳のすきまから生えていたタンポポと格闘していました。
小腹がすいたんでしょうか。
それともなんとなく気になったのでしょうか。

心の中で問いかけてみたけど答えは返ってきませんでした。



それはさておき、
獣舎の前で、シマヘビの抜け殻を拾いました。
約1.5メートルあり、頭から尻尾まできれいに残っています。
なかなか、このサイズで一本きれいに残っているのは珍しいと思います。

アイヌ語ではシリカウンカムイ(地面の上にいる神)やタンネカムイ(長い神)等と呼びます。
春先にヘビを見つけたらイナウを作って拝むと、お金に恵まれるという伝承があります。


さて、本日はフライングケージの砂入れが行われました。
 
どうしても掃除などで砂が減ってしまうので、定期的に追加するのですが。
だいたいトラック4台分くらいになり、量が多いので大変です。
手の空いている人全員でかかって、1時間半くらいでしょうか。
皆様お疲れ様でした。

ちょっとリニューアルしたフライングケージまで、どうぞお越しください。


2015年7月7日(火曜日) 阿寒に果つ

暦上では小暑に変わり、気温が上がってきました。
風があると涼しいですが、日中陽が射していると、暑く感じます。


猛獣舎の前で、ハシドイ(モクセイ科)が咲きました。
アイヌ語では「プンカウ」と呼びます。
まっすぐ成長して芯が腐りにくく、硬いので、家の柱や墓標、イナウなどに利用されたそうです。

ちなみに、近い仲間にムラサキハシドイ(ライラック)があります。
こちらはヨーロッパ原産で街路樹として利用され、札幌あたりで「リラ」という別名で知られます。
花が咲くころ初夏を迎えますが、その頃に冷えこむことを「リラ冷え」と呼びますね。

蛇足ながら、故渡辺淳一氏の著作に「リラ冷えの街」という小説がありまして。
北海道の情景が浮かび上がるような描写がされています。
そんなわけで今日のタイトルは同氏の別作からです。
なお、どういう傾向の小説であるかは、著者名からお察しください。


ほぼ満開になっているヤマブキショウマ(バラ科)。
エゾオオマルハナバチが花粉を集めに来ています。


こちらは開花が進んでいるホザキシモツケ(バラ科)
エゾシロチョウが訪ねてきています。
木道脇が賑やかになってきました。


今日は少し珍しい来客がありました。

海獣舎に居たとのことで、担当者からいただきました。
ミズカマキリ(タイコウチ科)です。
体長は4.5センチメートルくらいで、前肢の先にカマキリのようなカマがあります。


アメンボに近く、同じく半翅目に属しています。
つまり、実はカメムシやセミに近い仲間なのです。

水中で生活し、小魚などを捕まえて体液を吸います。
そのため、お尻から長い呼吸管が伸びています。

どうやって獣舎の中に入ってきたのかはわかりませんが、ひとしきり観察した後、北海道ゾーンに放してきました。
不思議なこともあるものです。


サル山にて、今年生まれの子どもも、だいぶ大きくなりました。
壁際のパイプが気になるようで、ぶら下がって一人で遊んでいます。


こちらは、たぶん今年の3頭目だと思いますが、遅めに生まれた子どもです。
母ちゃんに見守られつつ、お昼寝中です。



2015年7月3日(金曜日) 半夏生ず

今日はよく晴れて、一転して暑くなりました。
一気に気温が上がったように感じます。

今日は久々に類人猿舎まで行ってみました。
朗々とシロテテナガザルの声が響いています。


運動場で元気に飛び回っているオンちゃんとミク。
中の人はあまりミクには好かれていないようで、いつもそっぽを向かれてしまいます。
まあ、そういうこともあります。


今日は室内にいたロリーとりな。

ロリーさん、そのカゴ、気に入ったんですか。
なんとなく虚無僧みたいに見えます。


ひなが外の運動場に出ていました。
天気が良いので、気持ちよさそうです。


隣でチンパンジーの写真を撮っていたら、ウンコを投げてきました。
こちらに当てるつもりはなかったようで、ずいぶん手前に落ちましたが。
たぶん、注意をひきたかったのでしょう。


その時撮っていたのがこの写真。
チンパンジーのゆみのすけが仰向けになって寝ているところです。


山を越えてレッサーパンダ舎まで行ってみました。
 
シンゲンがいつもの場所でのんびりしています。
あくびをしているところが撮れたので載せてみました。


アルパカ舎にて、アカコンゴウインコが地面に降りていました。
たぶん手前が息子、奥が母ちゃんです。

陽の光に色が映えて、より鮮やかに見えています。


エルシーが赤ちゃんにお乳をあげています。

すくすくと大きくなり、少しずつふさふさになってきました。
母ちゃんのあとをついて、元気に歩いています。

そういえば今週は国民安全週間だそうです。
運転に気を付けて、動物園までお越しください。


2015年7月1日(水曜日) 初夏の蝸牛

7月になりましたが、あいかわらず涼しい日が続きます。
今日は雨も降り、余計に寒く感じますね。
風邪などひかぬよう、ご注意ください。

そんな中でも、ずいぶんと速いペースで開花が進んでいます。


マツヨイセンノウ(ナデシコ科)が咲き始めました。

 
ホザキシモツケ(左)とエゾノシモツケソウ(右)も咲き始めました。
どちらもバラ科の植物で、昨年より1週間は開花が早いです。


植栽されたものですが、ヒグマ舎脇のノイバラが咲きました。
マルハナバチたちがせっせと花粉を集めています。


のんびりとくつろぎモードのヤマト。
こうして見ると少しやせているようにも見えますが、たぶん気のせいでしょう。


木道脇で、樹をつつくアカゲラの幼鳥。
枯れ木の皮をはがしたり、穴をあけたりしてエサを探しています。
親も近くに居ましたので、まだ巣立ってそんなに経っていないと思います。


霧雨に濡れた葉の上を、オカモノアラガイがゆっくりと這っています。
R.ブラウニングという詩人の作に「春の朝」という詩がありますが、ふとそれを思い出しました。

もう夏ですし、曇ってもいましたが、まあ、まだ寒いから問題ないでしょう。


ペンギン舎にて、今日はよく鳴いていました。
胸を反らし、のどを大きく膨らませています。
何を主張していたんでしょうか。


さて。
既にお知らせしている通り、今日からホッキョクグマ舎の修繕が始まっています。
しばらくプールが使えないので、工事中はミルクやツヨシが遊ぶ様子をご覧になることができません。
ご理解くださいますよう、お願いいたします。


運動場に足場が組みたてられています。


隣の様子が気になるミルク。
お気に入りのガス管を抱えて、のぞいています。