シロテテナガザル

霊長目 テナガザル科

特徴

【個体情報】

愛称 オンちゃん ミク
性別
出生日 不明 (1959年3月16日 東京都井の頭文化園が購入) 1989年10月30日(宝塚ファミリーランド(2003年閉園)生まれ)
来園日 1988年10月11日 1992年9月17日
体の特徴 体毛: 黒色、 爪: 黒色 体毛: 茶色
性格ほか 年齢を重ね、穏やかな性格 ・一目見て、好きな人と嫌いな人を決めてしまう
・好きな人を見ると、構ってほしいためか、窓をたたくなど注意を引こうとする



【一般場放】

分類 霊長目
テナガザル科
学名 Hylobates lar
英名 Lar Gibbon  または White-handed Gibbon
レッドリスト EN
形態 頭胴長  ♂ 43.5~58.4 cm, ♀ 42.0~58.0 cm
体重  

♂ 5.0~7.6 kg、♀ 4.4~6,8 kg

なし
性差 ほとんどなし
体毛の特徴 ・顔は裸出して皮膚は黒い。顔の周りは白い毛皮

・手足の上面は白い毛で覆われている

・毛衣の色は、黒や焦げ茶色から黄褐色まで様々。分布域北部に おいては、黒または淡黄色のどちらかで、中間色はない。

・毛衣の色に性による相違はない。

分布

 マレーシア半島、タイ、ラオス、ミャンマー、インドネシア(スマトラ北部)、中国南部国境周辺とされるが、中国ではもはや見つけられない(絶滅視)

生物学的特性 生息環境  主に、海抜1200m以下のフタバガキの森林、落葉-タケの混交林、常緑樹林、湿潤地の常緑樹林、泥炭地沼沢の森林で見られる。特に攪乱されていない(ヒトの手が入っていない)原生林の林冠を好むが、特定場所のみ伐採されている二次林でも見ることができる。タイにおける樹木の採餌場所の高さは平均23.7m。
食性  イチジクや他の小さな甘い果実を好むほか、若葉、新芽、花、つぼみ、ベリー、ツル、ツルの芽、昆虫(カマキリやカリバチなど)、小鳥の卵も食べる。餌として、100種以上の植物が知られている。

暑い時期には完熟果物を食するが、手に入り難い涼しい時期には食性は多様になるものの、イチジクなどの果物を摂食する割合は年間を通じて50%を割ることはない。全体として、食性の66%は果物、24%は葉、9%は昆虫、残り1%は花。

行動圏  17~40ha(グループの行動圏)

タイのカオ・ヤイ国立公園で平均約16ha,マレー半島での平均で44~54ha)

繁殖  ・メスの月経周期 21.2~22日(15~25日)

・野生下での初繁殖年齢=約11歳(9歳9ヶ月~12歳9ヶ月)

・出産間隔=3年(平均3.4年 ただし、赤ん坊を失った場合には、すぐに排卵する)

・排卵前数日に生殖器皮膚の膨張と色の変化が始まり、排卵後にその変化は終了するが、およそ7-11日に及ぶ。

・妊娠♀の生殖器皮膚の膨らみはランダムに起こる

・妊娠3ヶ月で♀外陰部の著しい膨張が始まる。

・交尾は周年見られるが、特に乾季(3月)によく見られる。

・妊娠期間=約7ヶ月

・出産は9月~10月の雨季から乾季への移行時期に多い

・子育ては母親の役割。父親や兄弟姉妹も手助けする。

・腕渡り行動は生後9ヶ月で見られるようになる(飼育下)

・離乳は生後28ヶ月。

・固形の餌は4ヶ月齢から食べ始める。

・産仔数=1

・婚姻制=主に連続一夫一妻制(終生)。多夫一妻も見られる(♀1,♂2)。また、一夫多妻もまれに見られることがある。番いの絆は基本的には終生続くが、死亡などによる番い相手の消失で相 手が変わるほか、番い相手の放棄や他個体による乗っ取りも見られる。

性成熟  ♀:6~9歳(6歳で成獣のサイズに到達)

♂:9歳(6歳で成獣のサイズに到達)

寿命  野生下で平均25年(40歳以上の記録あり)、飼育下で30~40年(50歳以上 の記録あり:オンちゃんは2016年現在、58歳以上の最高齢)。
生態・        行動   ・昼行性、樹上性

・平均的な行動パターン: 一日の33%を採餌、26%を休息、24%を移動、11%を社会行動に関わる行動、4%が音声発声、2%がグループ間の敵対行動、

・日の出後頃に塒の木を去り、日没3~4時間前に戻る。

・塒に戻る時には、天敵に見つからないように静かに戻る。

・森林生態系の中で、種子散布者としての役割を担う

・世代時間 約15年

・子の独立=6-8歳

・泳げない。水を怖がる。

その他  亜種について:

Malaysian Lar Gibbon    Hylobates lar lar

Carpenter's Lar Gibbon   H. l. carpenteri

Central Lar Gibbon    H l. entelloides

Sumatran Lar Gibbon    H. l. vestitus

Yunnan Lar Gibbon   H. l. yunnanensis  (2007年調査にて絶滅視)

参考資料  ➀  Mittermeier, R. A,., A. B. Rylands, & D. E. Wilson eds.  2013.  Handbook of the mammals of the world. Vol. 3.  Primates. Lynx editions.Barchelona.

Beaman, M.  2014  "Hylobates lar" (On-line), Animal Diversity Web. at http://animaldiversity.org/accounts/Hylobates_lar/

Brockelman, W. & Geissmann. T.  2008.  Hylobates lar.  The IUCN Red List of Threatened Species 2008: 3.T10548A3199623.

Miller, S. 2010  Husbandry Manual for White-handed Gibbon Hylobates lar.  Western Sydney Institute of TAFF, Richmond.

Grueter, C. C., X. Jiang, R. Konrad, P. Fan, Z. Guan, & T. Geissmann.  2009.  Are Hylobates lar extirpated from China?  International Journal of Primatology 30: 553-567.






【過去の記事から】

  • ワシントン条約 附属書1
    絶滅のおそれのある種であって取引による影響を受けているか又は受けるおそれのあるもの

オス(左)は国内最高齢(推定58歳)で、今も元気です。
メス(右)は機嫌がよいと大きな声で歌ってくれます。
歌声は遠くのこども動物園でも聞こえます。
鉄棒の大車輪が得意です。
オスは、のんびりと座っていることが多いです。
暖かい時には
陽に向かい大股を開いて全身で
日光浴を楽しんでいます。

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