エゾヒグマ

食肉(しょくにく)目 クマ科

特徴

【飼育個体情報】
 

愛称 ヤマト キチノスケ
性別 オス オス
来園日  1999/10/15

1999/10/15

出生日  1989/2/3(登別クマ牧場)  1990/2/1(登別クマ牧場)
現状 2018/3/13 死亡 飼育中



【一般情報】

 

分類 食肉目
クマ科
学名(種名) Ursus arctos (亜種学名 Ursus arctos ferox, 他にUrsus arctos lasiotus)
英名 brown bear  (亜種英名 Hokkaido brown bear)
レッドリスト LC  地域により個体数が減少
形態 頭胴長 200-230cm
体重(捕獲個体) 野生♂ 平均127.6-192.4kg(最大400kg)、 野生♀ 平均81.7~104.7kg
飼育(4-6歳)♂ 平均219.0kg、  ♀ 平均115.0kg  (飼育最大 ♂440kg、♀221kg)
外毛特徴 背中に盛り上がった部分がある。体色は黒ないし茶褐色、あるいは明るい黄褐色(金色)。胸に白い月輪模様がある個体も存在する。
分布 北半球のヨーロッパ、ロシア、アジア、北米に広く分布。エゾヒグマは北海道本島と国後島、択捉島
生物学的特性 生息環境  種としてはツンドラ、森林地帯から砂漠にいたる広い範囲に分布。エゾヒグマは低山の落葉広葉樹林や針広混交林を主たる生息環境とする。
食性  雑食性(植物を中心)。春から夏は主に高茎草本類、秋は果実類(ドングリやヤマブドウなど)。動物質としてはアリやハチなどの昆虫類を夏に利用する。エゾシカの増加に伴って、エゾシカの利用が増えている。

(なお、過去の食性については「うんちく」を参照のこと)

縄張り・行動圏  ・ 縄張りを持たない。

・行動圏 ♂ 数十~500㎢程度、♀3~60㎢程度

繁殖  ・交尾期: 4月上旬から7月上旬。

・着床: 交尾期に受精するが、胚の発育はほとんど止まっている(着床遅延)。冬眠に入る時に着床する
 ・繁殖間隔: 2.3~3年

・産仔数: 平均1頭(6歳以下の♀親)、平均1.8頭(最大3頭 7歳以上の♀)

・生まれた直後の新生個体の体重はテンジクネズミ大(約500g)

性成熟  ・♀の生理的繁殖可能年齢 ♀ 4歳(5歳以下は子育てに失敗する可能性大。普通、5-6歳から繁殖)

・♂の生理的繁殖可能年齢 2-5歳

 

行動・生態など

 ・単独行動(群れを作らない)。母親は単独で子育てする。

・冬眠: 11月下旬から12月中旬に冬眠に入り、3月下旬から4月下旬に活動開始する。

・冬眠穴: 斜面の樹木の下などに自ら掘った土穴を利用することが多い。(樹道や岩穴も利用することがある)

・子の独立: 1歳半から2歳半(生まれた次の冬も母親と冬眠に入る)

推定生息数  2200~6500頭
(平成24年度の狩猟者のアンケート調査に基づくエゾヒグマの推定値)
ちょっとしたウンチク  ・飼育下で、繁殖能力のあるヒグマとホッキョクグマとの雑種が生まれる。
  (→ つまり、遺伝学的にとっても近縁)

・北海道の本格的な開拓が始まる200年よりも以前は、国外のヒグマと同様に餌として動物を利用する割合は高かったが、開拓が始まると急速に植物を中心とする食性になった。

・アイヌの言葉で、「キムンカムイ」(意味:山の神)

参考資料  ① 間野 勉(編) 2007 第16章 日本のクマ類の現状. 日本クマネットワーク編集: アジアのクマたち-その現状と未来, 109-119頁、茨城

②北海道 2014 北海道ヒグマ保護管理計画.

Maria Pasitschniak-Arts 1993 Ursus arctos. Mammalian Species (439): 1-10.  米国哺乳類研究者協会発行

Baryshinikov G.F., T. Mano & R. Masuda  2004  Taxonomic differentiation of Ursus arctos (Carnivora, Ursidae) from south Okhotsk Sea islands on the basis of morphometrical analysis of skull and teeth.  Russain Journal of Theriology 3: 77-88

Matsubayashi, J. J. O. Morimoto, I. Tyasu, T. Mano, M. Nakajima, O. Takahashi, K. Kobayashi & F. Nakamura  2015  Major decline in marine and terrestrial animal consumption by brown bears (Ursus arctos).  Scientific Reports 5:9203,  DOI:10.1038/srep09203 (電子版)

Sato, Y., Y. Kobayashi, T Urata & S Takatsuki  2008  Home range and habitat use of female brown bear (Ursusu arctos) in Urahoro, eastern Hokkaido, Japan. Mammal Study 33: 99-109

Ohdachi, S., T. Aoki, T. Mano, and T. Tsubota  1992  Growth, sexual dimorphism, and geographical variation of skull dimensions of the brown bear Ursus arctos in Hokkaido.  Journal of Mammalogical Society of Japan. 17: 27-47

 

 【過去の解説記事】

  • 環境省レッドリスト 絶滅のおそれがある地域個体群(LP)
    地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの。
    北海道石狩西部、天塩・増毛地方のエゾヒグマが該当します。
  • ワシントン条約 附属書2
    現在必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが
    その取引を規制しなければ絶滅のおそれのある種になるおそれのあるもの

北海道の陸上に生息する、最も大きな哺乳類です。
クマは肉食と思われている方も多いと思いますが、
山菜や昆虫、木の実など季節によっていろいろなものを食べています。

当園では、冬眠させていないので
一年中ご覧になることができますが、冬季間は眠そうです。
開園30年にあたる2005年にヒグマ観察窓を設置し、
ガラス越しにエゾヒグマを目の前でご覧いただけます。

ガラス越しに見えるエゾヒグマの写真

冬は運動場にも雪が降りますので、
積もってくると、雪でベッドを作り始めるエゾヒグマもいます。
写真で見ると、あまり大きく見えません。

エゾヒグマがベッドで横になっている写真

ヒグマのベッドに担当者が横になっている写真

担当者がエゾヒグマのベッドに入ると、
その大きさがお分かりいただけると思います。

また、走ると人間よりもはるかに速く走ることが
できるのでかけっこはしないようにね。

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