エゾシカ

偶蹄(ぐうてい)目 シカ科

特徴

【飼育個体情報】

愛称 シイ テンコ 愛鹿(あいか)
性別 メス メス メス
来園日  2007/10/21
(
誤認保護)
 2008/06/08
(誤認保護)
 2012/08/24(繁殖) 
  母親テンコ×父親 
900

 

分類 偶蹄目
シカ科
種和名
(亜種和名)
ニホンジカ (亜種和名 エゾシカ)
学名  Cervus nippon (亜種名 Cervus nippon yesoensis)
英名
 (亜種英名)
sika deer  (亜種英名 Hokkaido sika deer)
外部形態 体重  ♂ 102.8~151kg  ♀ 68~99.8kg
胴長  ♂ 112.6cm   ♀103.9cm
肩高(体高)   ♂ 106.2cm   ♀ 94.8cm
性差  ♂に角有り、♀に角なし
外毛  夏毛で胴体に白いスポット
分布 日本、韓国(絶滅)、中国(1亜種絶滅、3亜種絶滅危機 1000頭未満)、ロシア(極東 約9000頭)、台湾(飼育下から再導入)、ベトナム(絶滅?) 
(ヨーロッパ、ニュージーランド、米国などへの導入(移入)個体群もある); 
エゾシカは北海道
生物学的特性 生息環境   本来、下草の茂った森林地帯に生息するが、開けた草原でも採餌する
食性   植物食(北方系のエゾシカでは、ミヤコザサ、イネ科植物、若葉、新芽、牧草、雑草、厳寒期には樹皮)
繁殖 ・出産時期: 5月末~6月(9月の出産もある)

・産仔数:1個体(まれに2個体)

・仔ジカ 出生時の体重は約6kg; 生後10~2週間は出生場所の茂みや岩陰に隠れ、母親は1日に2~3回授乳に戻るのみ。その後母親について歩くようになる

・夏期のオスの生殖機能減衰(精巣サイズの減少、精巣内部の精子消失:精細管直径の減少、関連する細胞の減少、テストステロン濃度の低下(12月~8月末まで)

・袋角の成長終了と表皮の脱落 8月末~

・交尾期 10月

・交尾期のハーレム: 
    一夫多妻型ハーレム(草原環境)、一夫一妻に近いグループ(森林地帯)

・平均受精期 10月29日

・妊娠期間 220~240日

性成熟  ♀: 満1歳以上(生まれた翌年の交尾期には性成熟している)

♂: 性成熟後も、実際の繁殖への参加は4~5歳から

寿命  ♂: 9歳(平均2.1-3.1歳)、♀:20歳程度(平均3.6-3.9歳)。

飼育下では15-18年(最高25年5ヶ月)

行動・生態  ・豪雪地帯では、餌がとれず、幼少の個体や雄成獣の死亡率が高くなるが、地球温暖化の影響により雪の深い北海道北部や西部へも分布を広げている。
生息数 47万頭(平成27年 北海道内のエゾシカのみ)
うんちく  ・巧みに泳ぐことができる(国外で、天敵から逃れるため12kmも海を泳いだ記録がある)

・10種類以上の音声を発する

・1.7mまでの高さの障害物を飛び越える。

・14亜種(国内6亜種) 国内の6亜種中最大

参考資料  ①鈴木正嗣 2000 エゾシカという動物斜里町立知床博物館 編:しれとこライブラリー2 知床のほ乳類I, 27-68, 斜里町

Kaji, K., T. Saitoh, H. Uno, H. Matsuda, & K. Yamamura  2010  Adaptive manatement of sika deer populations in Hokkaido. Japan: theory and practice.  Population Ecology 52: 373-387

③北海道 2012 エゾシカ保護管理計画(第4期) (平成243月)

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/est/suiteiseisokusuu_H27.pdf
⑤Suzuki, M., M. Onuma, M. Yokoyama, K. Kaji, M. Ymanaka, &  N. Ohtaishi 2001  Body size, sexual dimorphism, and seasonal mass fluctuations in a larger sika deer subspedeis. the Hokkaido sika deer (Cervus nippon yesoensis Heude, 1884).  Canadian Journal of Zoology 79: 154-159

⑥ Campos-Arceiz, Ahimsa & S. Takatsuki  2005  Food habits of sika deer in the Shiranuka Hills, eastern Hokkaido: a northern example from the north-south variations in food habits in sika deer.  Ecological Research 20: 129-133

⑦ http://eol.ogr/pages/328650/details

G. A. Feldhamer  1980  Cervus nippon.  Mammalian species 128: 1-7 (米国哺乳類研究者協会発行)
⑨ http://www.iucnredlist.org/details/41788/0


 

【過去の記事】

類人猿舎となりのワピチ舎でワピチと同居しています。
現在飼育している3頭のうち2頭は保護された個体で、どちらも誤認保護だと思われます。
エゾシカが保護される原因には、交通事故や鹿防除ネットに絡まるなど、いろいろありますが、中でも一番多いのは赤ちゃんの「誤認保護」です。
「誤認保護」とはなんのことでしょう?
シカの赤ちゃんは生まれてすぐ立ち上がることはできるものの、お母さんの動きには付いていけないので、草むらに隠れてジッとしていることが多いのです。木々繁る森の中や、見渡す限り広い草原の中で、エゾシカの赤ちゃんがひとりポツンとうずくまっていると、お母さんとはぐれてしまったように見えますよね。そんな赤ちゃんを助けようと思って人間が動物園や保護施設に連れてきてしまうことがあります。人間としてはかわいそうという優しい気持ちで取った行為ですがエゾシカのお母さんにとってはどうなのでしょうか?
実は、赤ちゃんははぐれているのではなく、お母さんはちゃんと赤ちゃんを見守っているのです。エゾシカの最大の武器は「走って逃げること」。例え、赤ちゃんを襲おうとしている敵がいてもお母さんには戦う術がありません。赤ちゃんは敵に見つからないようにジッとうずくまっているものなのです。人間がそばにいるとお母さんはいつまでも敵がいると思って赤ちゃんのもとに戻ってこられません。
山や草原などでエゾシカの赤ちゃんがうずくまっているのを見つけたら、そっとその場を離れてあげてください。お母さんは必ず赤ちゃんのもとに戻ってきますから。

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