エゾモモンガ

齧歯目 リス科

特徴

 


 

【飼育展示動物情報】

愛称 ガチャ ナシオ
性別 メス オス
来園日(保護年月日) 2008/9/28 2013/5/9
保護時の齢 幼獣 出生後1週間程度


【一般情報】

分類 齧歯目
リス科
学名(種名、亜種名) Pteromys volans  (亜種学名 Pteromys volans orii)
英名 Siberian flying squirrel
種和名 タイリクモモンガ(亜種和名  エゾモモンガ)
レッドリスト   LC (IUCN[国際自然保護連合]: 北欧などで激減)
外部形態 頭胴長  平均149.2mm
尾長  平均106.8mm
体重  100g前後(90-120g程度)
性差  メスがオスよりも若干大きい(繁殖のための縄張りを持つことに関連してメスのサイズが大きくなっているらしい)
外毛等特徴  背面は灰色、腹面は白色。側面に滑空のための皮膜。前肢(手)の指は4本。
 

分布

   タイリクモモンガの分布=フィンランドからシベリア、ロシア沿海地方、中国北部、朝鮮半島、サハリン、北海道;エゾモモンガの分布域=北海道
生物学的特性 生息環境  山地から低地までの森林(日本では防風林等でも見られる)
 縄張り・行動圏  ♂ 縄張りを持たない(行動圏 平均4.8ha)

♀ 繁殖時期に排他的な行動圏(縄張り)を持つ(平均1.7ha)

繁殖  

・巣穴: 天然の樹洞、キツツキ類の巣穴、小鳥用巣箱など

・巣材: ヤマブドウなどのツタ植物の樹皮など

・繁殖回数: 2回

・産仔数: 2~6(平均3.25)

・交尾期: 2月下旬~3月上旬、6月中旬~7月上旬

・出産時期:4月中旬~5月上旬, 7月下旬~8月中旬

・幼獣(仔)の分散時期: 6月中旬~7月上旬、9月下旬から10月中旬

性成熟  ・出生後翌年の春に繁殖開始
 

寿命

 ・4~5年(飼育下では長くなる)
行動・生態等  ・完全な夜行性。ただし、厳冬期には採餌のためにに中に活動する姿を目撃することもある。

・基本的に単独生活(ただし、厳冬期には複数個体で巣穴を利用)

・日周期活動(活動の大半は採食行動):

5~10月 日没後平均15分~日の出前平均19.4分

  11~12月 日没後平均41.6分~日の出前平均49.5分

  1~3月の厳冬期は不規則

・日の出前の1~4時間にまとまった活動・採食が見られる。

・発育:出生時体重は約4.5g、約20日齢で耳孔が開き、約35日齢で開眼、約40日齢から巣の外に出始め、約50日齢から滑空の練習を開始、約60日齢で母親から独立

・巣穴: 春~秋=2~7個、冬=2~4個。おそらく、捕食者(例:エゾフクロウ、キタキツネ、クロテン)と外部寄生虫を回避するために頻繁に巣を換える。

・巣穴選択: 入り口の高さが1mより高く、大きさが3-5cmの、生きた樹木の樹洞を好む。ただし、春~秋に利用され冬期間利用されなかった巣穴は、樹洞の深さに相違がある。

・滑空: 滑空水平距離=平均18.9m(最大49.4m). 滑空落差=平均11.4m

生息数 不明
参考資料  ①阿部 永(監修)1994 日本の哺乳類. 東海大学出版会, 東京

②柳川 久 1999 エゾモモンガの生態(ビデオ発表)-北海道十勝平野における一年間の記録-  哺乳類科学39: 181-183

③浅利裕伸 2008 狭小林地に生息するエゾモモンガの生態と保全に関する研究. 岩手大学大学院連合農学研究科学学位論文.(博士論文)

④浅利裕伸・東城里絵・原口塁華・柳川久 2009 エゾモモンガの生態を考慮した保全対策の検討.第8回「野生生物と交通」研究発表会:67-72

⑤山口裕司・柳川 久 1995 野外におけるエゾモモンガ Pteromys volans orii の日周期活動哺乳類科学 34: 139-149

⑥柳川 久・田中雅宏・井上 剛・谷口明里 1991  飼育下におけるエゾモモンガPtromys volans oriiの日周期活動哺乳類科学 30: 157-165

⑦ Nakama, S. & H. Yanagawa 2009 Characterisitcs of tree cavities used by Pteromys volans orii in winter.  Mammal Study 34: 161-164

⑧ 浅利裕伸・名嘉真咲菜・柳川 久 2009 エゾモモンガによって利用された樹洞とその選択要因の検証.  森林野生動物研究会誌 (34): 16-20

⑨浅利裕伸・山口裕司・柳川 久  2008 野外観察によって確認されたエゾモモンガの採食物森林野生動物研究会誌 33: 7-11

⑩ Suzuki, K., M. Sagawa & H. Yanagawa  2013  Nest cavity selection by the Siberian flying squirrel Pteromys volans.  Hystirx, the Italian Journal of Mammalogy 24: 187-189

Asari, Y., H. Yanagawa & T Oshida  2007  Gliding ability of the Siberian flying squirrel Pteromys volans orii.  Mammal Study 32: 151-154

⑫ Selonen, V., J. N. Painter, S. Rantala, & I. K. Hanski 2013  Mating system and reproductive success in the Siberian flying squirrel. Journal of Mammalogy 94: 1266-1273



【過去の解説記事】

夜行性動物と言われますが、野生下では実際によく活動するのは夕方や明け方の数時間です。それ以外は巣の中で休んでいることが多いです。類人猿舎の「エゾモモンガのおうち」にいる2頭(モモ♂&ガチャ♀)は、まだ目も開かない赤ちゃんのうちに保護されて人が育てたので、人が来ると時間に関係なく巣箱からでてきますよ。
怖がりなので大きな声を出したり、窓ガラスを叩いておどかさないでくださいね。モモとガチャを見分けるポイントは大きさと色です。エゾモモンガはオスよりもメスの方が体が大きいので、枝にとまっているときが一番わかりやすいですね。お尻が大きく見える方がメスのガチャです(上写真 奥、モモ、手前 ガチャ)。
オスのモモはガチャよりも白っぽいので明るいときは違いがよくわかります。
ワンポイントガイドなどを行うときは電気を付けて見やすくしているので、掲示板をチェックしてぜひ見に来てくださいね。

写真 モモ 赤ちゃんのとき

写真 ガチャ 赤ちゃんのとき

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