公有資産マネジメントとは？

公共施設更新問題

　我が国では、経済成長と人口増加、市街地の拡大にともない、多くの公共施設が集中的に整備されてきました。近年、その公共施設の老朽化が進み、施設更新の必要性が高まってきています。今後は、集中的に整備した公共施設の改修や建て替えの時期が集中し、その経費負担が大きくなることが予想されます。

　また、人口の減少に伴う税収の減少などが見込まれることから、改修や建て替えに要する経費が大きな財政負担となることが懸念されています。

　これが「公共施設更新問題」と言われ、全国的な問題となっています。

公有資産マネジメントとは？

　「公共施設更新問題」に加え、少子高齢化による人口構成の変化や個人のライフスタイルの変化などにより、求められる施設機能も多様化しています。

　「公有資産マネジメント」とは、更新問題やニーズの変化などの社会環境の変化や地域の特性に合わせた適切な公共サービスを提供することと、安定した財政運営を両立するため、公共施設の建物状況、利用状況、運営状況などを把握・分析し、有効活用に向けた総合的・戦略的・経営的な見直しをすることで、必要性の高い公共施設を将来にわたり継続していくための手法です。

　この手法は、「公共施設マネジメント」、「公共施設ファシリティマネジメント」などとも呼ばれています。

公有資産マネジメント導入へ

　釧路公立大学地域経済研究センターとの共同研究により設置した「釧路市都市経営戦略会議」から、平成23年1月に「釧路市の都市経営のあり方に関する提言書」の提出を受けました。この中で、「公有資産マネジメント」の導入が提言されました。

　釧路市は、この提言を踏まえて「釧路市都市経営戦略プラン」を策定し、「公有資産マネジメント」に取り組むこととしました。

釧路市の取り組み

　釧路市では、道路や上下水道などのインフラや病院などの企業会計も含めた基本的な方針となる「釧路市公共施設等総合管理計画」や各種計画を策定し、公有資産マネジメントに取り組んでいます。