阿寒湖のマリモの世界的な価値

阿寒湖のマリモについて

  • 特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」

阿寒湖の湖底にすむ、この美しく不可思議な球形の生物は、北半球の淡水湖沼に広く見られる緑藻類の1種で、国の特別天然記念物に指定されています。

阿寒湖でマリモが発見され、学会誌に報告されたのは、今から1世紀以上も前の1898年のこと。

1921年には天然記念物(1952年から特別天然記念物)に指定され、以来、地元では長年にわたって保護の取り組みが続けられてきました。しかし、「謎の生物」ともよばれるように、マリモの生態には不明な点が多く、試行錯誤を免れなかったのも事実です。

近年、マリモに関する科学的な研究が大きく進み、これまで難しかったマリモの保護活動が実効的なものになりはじめました。(出典:マリモwebから)

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世界自然遺産の登録基準(クライテリア)からみた阿寒湖とマリモの特性

世界自然遺産の登録基準
  • ⅶ 自然現象、自然美
    最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する。
  該当すると考えられる阿寒湖とマリモに関する知見
      ・ 大型生物としては他に類を見ない美しい球状集合の形成と純群落の形成
      ・ 6億個の集合を擁し、30センチメートルを超える大型でち密な集合を形成する点に特徴

大型球状体のマリモになるのは、世界でも阿寒湖だけです。
大型の球状マリモは5~9年周期で成長と崩壊を繰り返し、最大直径は30センチメートルを超えるようになります。

 

写真1  世界でも阿寒湖でしか生じない大型球状マリモの写真

世界自然遺産の登録基準
  • ⅷ 地形・地質
    生命進化の記録や地形形成における重要な進行中の地質学的過程、あるいは重要な地形学的又は自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本である。

  該当すると考えられる阿寒湖とマリモに関する知見
      ・ 火山噴火によってもたらされたカルデラ湖を起源として、浸食、噴火、堰止め、堆積等の複雑な地学的作用により特異な湖盆地形の形成
      ・ マリモの生長を促す湧水、マリモの生育形を多様化させる底質、マリモを適度に動かす風波など偶然の重なりともいえる地象的、気象的な環境

  
世界自然遺産の登録基準

  • ⅸ 生態系
    陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化、発展において、重要な進行中の生態学的過程又は生物学的過程を代表する顕著な見本である。

  該当すると考えられる阿寒湖とマリモに関する知見
      ・ 特異な生物特性と固有で多様な環境構造との相互作用によって、マリモが生物進化の過程で偶然生じた特異な形態と生態に発生させる顕著な標本
      ・ 火山活動によってもたらされる地熱や温泉に依存する遺存種ならびに希少種からなる特異な生物多様性および生態系 



阿寒カルデラの複雑な生成過程が、今日の阿寒湖の多様な環境をもたらしました。
阿寒湖の主なマリモ群生地とマリモの多様な生活形は以下のとおりです。

生活形は、着生型(岩などにくっついている)、浮遊型、集合型があります


図1  阿寒湖のマリモの様々な生活形の分布状況

阿寒湖の生成過程については、次のような過程が明らかになっています。

 

 

図2  数十万年前の古い火山の形成状況
図5 フレベツ岳・フップシ岳の噴


あふれ出た湖水によって外輪山が浸食され水位が低下し、カルデラ内部に河谷が形成されました。
 
図3  15万年前の阿寒カルデラの形成
図6  雌阿寒岳と雄阿寒岳の噴火


雌阿寒岳の噴火によりせき止められ、水が溜まりました。
その結果、陸であった谷の部分が溺れ谷として形成され、流入河川による土砂運搬により、遠浅な湾入地形が形成されました
図4  カルデラと古阿寒湖の生成
 

阿寒湖の環境構造の多様性の一つに次のような地形が挙げられます。


阿寒湖の環境構造の多様性の二つ目は、阿寒湖の底質です。


阿寒湖の環境構造の多様性の三つ目は、阿寒湖に吹く風と波です。
南風が吹くことで、球状マリモを適度に動かす波が生じます。


阿寒湖の環境構造の多様性の四つ目は、阿寒湖に流れる河川、湧水です。


過去にマリモが群生していたシュリコマベツで確認された湖底の湧水


雄阿寒岳山麓の温泉湧出域では、希少な藻類の生育が確認されました。


こうした独特の景観と環境構造を有する阿寒湖が球状マリモを育んでいます。


世界自然遺産の登録基準
  • ⅹ 生物多様性
    学術上又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など、生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。
  該当すると考えられる阿寒湖とマリモに関する知見
      ・ 大型生物が球状に成長する類似の現象は他に知られておらず、学術的な価値が極めて高い
      ・ 日本とアイスランドの2カ所を残して他地域では開発行為などによる水環境の汚染や変化によって消滅しており、保全的な価値の高さ
 

マリモの世界的分布と球状体群落を有する湖


北半球の高緯度地方に広く分布しますが、球化するのは希です。多くは着生や浮遊したマリモです。


 

  • 世界自然遺産に関すること
釧路市総合政策部都市経営課
電話番号 0154(31)-4502
ファクス番号 0154(22)-4473
電子メール to-kikaku@city.kushiro.lg.jp


  • マリモに関すること
釧路市教育委員会生涯学習部阿寒生涯学習課
電話番号 0154(66)-2222
ファクス番号 0154(66)-3682
電子メール ak-shougaisports@city.kushiro.lg.jp

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